SIGMA SD14 について   SD9/SD10 については、こちら→シグマ SD9/SD10 について
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デジタル一眼レフがかなりの速さで進化している現在、SIGMA SD10 が3年以上の長きに渡って、最新機種であり続けたのは、ある意味で奇跡と言える。それでありながら、より使い易いカメラを求めて、かなりのユーザーが後継機を待ち望んでいたのではないだろうか?私もその一人であった。ようやく発売された後継機 SD14 を SD10 との比較に重きを置いて紹介する。


外観、機能、操作性について

大きさは SD10 より小さくなった。最近の他社エントリーモデルに比べれば少し大きいが、携帯性が悪いとは感じない。少しスマートになったけど、シャープさも残っていて、なかなか小粋なデザインである。カメラのデザインは好みがあるので良し悪しを断じることはできないが、SD10 よりは好かれるデザインではないかと思う。(ちなみに、ウチのヨメさんは SD10 のが格好いいと言っている。)

SD10 では、かなり前の方(マウント側)にあった三脚穴が、ボディ中心より少し後に下がって、雲台との接触面積がかなり増えた。SD9/SD10 の様にボディ下部にバッテリースペースを持っていないために、ボディの剛性も高い。三脚ネジ穴も数ミリ深くなっていて、深くねじ込まなければいけない取り付けネジを持った雲台でも問題なく使える。三脚に備え付けた時の安定感は SD14 のが圧倒的に良い。

カメラを構えた時の左側面に焦点面位置マークが付いた。たいしたことではないが、SD10 で近距離のテスト撮影をする際に、正確な撮影距離を測ろうとしたことがあったのだが、焦点面位置マークが付いていなかったので、正確さを欠いた。気になっていた点が解消された。

電池を入れる。グリップの真下にバッテリー挿入口の蓋がある。バッテリーの上下左右を間違えると、完全に挿入することはできない。挿入が完了すると内部のラッチが掛かって、万一バッテリー挿入口の蓋が開いても落下しないようになっている。なお、このバッテリー挿入口の蓋は 35°の角度に開いて手前に引っ張ると外れるようになっている。パワーグリップを取り付ける際に、バッテリー挿入部を使用するためだ。SD10 では使えた市販の CR-V3 や単三サイズの各種電池が使えなくなったのは、残念と言えば残念。しかし、専用リチウムイオン充電池になったことで、電源問題が解消される事も確か。ある意味で最も重要な変更かも知れない。

CF 挿入部の蓋には外部的なロックがない。蓋全体を手前にスライドさせて、右にパカッと開く。CF をセットする。ん?。入らない・・・。げ、逆だ。SD10 では CF の表ラベルを手前にして挿入するが、SD14 では CF の裏側を手前にしてセットしなければならない。始めはチョットまごつく。確かニコンの D100 も CF カードの裏側を手前にして挿入するタイプだったと記憶している。CF をつまみ出すのは SD10 より容易になった。ただ、CF 取り出し時に勢いよくボタンを押すと、CF がピョンと飛び出してくる。落とさないよう、ご注意。

レンズを取り付けるためにボディキャップを外す。SD9/SD10 とは違う丸いダストプロテクターが見える。この丸いプロテクターは 30mm F1.4 EX DC HSM を着けた時に、画面の端の方の光点ボケがダストプロテクターによって遮られて扇形、あるいはカマボコ形になってしまうのを防ぐのが目的でないかと推察。果たしてこの予想は当たっているだろうか?

レンズを取り付けてみる・・・。ん。少し堅い。SD9/SD10 は多少ゆるめで、円周方向にわずかな遊びあったが、SD14 はレンズを取り付ける際も、取り付けた後も遊びがない。マウントの精度を上げたと言うことだろうか?仕様書には現れないが、心地よい改良である。マウント周りをよく見ると硬質ゴムでできているようなリングが埋め込まれている。防塵対策だろうか?

シグマの一眼レフでは SD10 まで採用されていて、おなじみだった外爪がなくなった。使うことがあるかも知れないと言う意図があって用意されていた外爪だったと思うが、将来的にもこの外爪マウントを利用するレンズは作らないという意志決定が成されたのであろう。一部の SD ユーザーにとっては、有志が作ってくれたニコンマウントアダプターが利用していたこの外爪がなくなったことを非常に残念だと思う人がいるに違いない。シグマがイジワルをしたわけではないと思うが、復活させて欲しいものだ。なお、一部の噂として、M42 マウントアダプターも使えなくなるのではないかと言われていたが、全く問題なく使用することができた。

電源の投入は SD10 と同じ、ボディ上部、構えた時に左側にあるダイヤル(Dダイヤル)で行う。このダイヤルは SD10 から変わっていない。電源の ON/OFF、1コマ撮影、連続撮影、セルフタイマー、ミラーアップ、オートブラケット撮影の ON/OFF を選択する。電源の ON/OFF が確実にできて、不用意に動作モードが切り替わる事が無いので、私はこの方法が好きだ。

ファインダーは大きくて見やすい。フォーカシングも、し易い。スクリーンはマグニファイアーで見ると微小なマイクロプリズムが敷き詰められているように見える。昔、ミノルタがアキュートマットと呼んでいたものに似ている。かなり明るく、ピントの山もつかみ易い。このファインダーに文句を言うのは難しい。最も大きな改良の一つである。SD ユーザーの中にはスポーツファインダーでなくなったことを嘆く方がいるかも知れないが、このファインダーを見てもらえれば、納得してくれるだろう。

AF(オートフォーカス)ポイントが5点に増えた。カメラを構えた時に右手親指を右端にずらして、AF ポイント選択ボタンを押す。押しながら、シャッターボタンの周りにあるダイヤル(Cダイヤル)を回す度に、選択された AF ポイントが赤く光る。この操作性は迅速に AF ポイントの変更を行いたい時にはまどろっこしい。が、ファインダーから目を離さなくて済む利点もあるので、一概に非難はできない。しかし、十字キーには撮影時、何の機能も割り当てられていないので、このキーを使ってフォーカスポイントを選択できるようにする手もあったのではないだろうか?[OK]ボタンに、フォーカスポイントを中央にセットと言う機能を割り当てられてられるようにすることも、不可能ではなさそうだ。ポイント選択時に全てのポイントが光る時には自動 AF ポイント選択となる。撮影時に自動で AF ポイントを選択する時のロジックは不明。イロイロ試した結果での推測であるが、コントラストが一番高い部分を選択しているようだ。いずれにしてもクロスセンサーになっているのは中央のポイントだけなので、通常は中央ポイントを多用することになるだろう。AF ポイントの数では他社のものに負けているけど、実際に実用になるのは他社のカメラでも中央部のポイントのみと言う話は良く聞く。いずれにしても、中央1点だけの AF ポイントよりはありがたい。

ISO感度、画像サイズ、画質、ホワイトバランスの設定が(クイックセット)ボタン一つで確認できる。変更も、上下左右に表示されている設定を、画面右側にある上下左右のボタンを押して行う。画像サイズを Super HI に設定して、画質を RAW にすると、Super HI が自動的に HI に変わる。ホワイトバランスが絵文字で表示されているのがチョット不満。始めはわかりにくい。まぁ、これも慣れの問題だろうから、あまり文句は言わない。いずれにしても良く変更する設定が簡単な操作でできるようになったことは高く評価したい。

シャッターボタンを押した瞬間に驚いた。音がしない。と言うのは少し大げさだが、SD10 のシャッター音に慣れている耳には、静かすぎて物足りない。ミラーショックも非常に少ない。ミラーアップで撮影するとさらに静かである。冗談でなく、舞台撮影でもシャッター音を気にする必要は無いだろう。CF が入っていなくても、シャッターが切れるようになった。背面液晶の確認画面に「CFがセットされていません」と表示されるので、問題は無い。ただ、意味もなく空シャッターが切れるのは、シャッターの耐久性を損なうので、あまり好きではない。シャッターボタンも軽くなっている。テスト撮影中に、半押しのつもりで押したのにシャッターが切れてしまったことが2度ばかりあった。フィルムが無駄になるわけではないので、このくらい軽くなってくれた方が私は嬉しい。タイムラグも少なく、10 万回の耐久性を持ち、シャッターメカニズムから出るホコリを極力押さえ込んだとのこと、シャッター及びミラーボックス周りに関しては、高級機並みの性能を実現したようだ。

暗い室内で撮影しようとシャッターボタンを半押ししたら、AF 補助光が点いた。マニュアルによるとファンクションボタンの操作で「切」に設定することもできる。けど、このままで良いだろう。暗いところでのピント合わせは楽になる。ただし、AF 補助光が有効なのは中央ポイントのみで、3m以内とマニュアルに記載してあった。カメラをあっちこっちに向けて、AF で十数枚写す。途中、AF 補助光が点灯しなくなった。後で調べたら、9回連続で光った後は、放熱のためにしばらく点灯しないことがあると言うことだった。AF が迷う感じは少ない。精度は現像してみないとわからないけど、きびきび動くことは確かだ。AF の反応速度は、他社の中級機並みに仕上がっている。

シュコシュコシュコ(本当にこんな音だ)と連写。やはり秒3コマは速い。もう少し速くても良いとは思うが、SD10 の秒速2コマをあまり遅いと感じたことはほとんど無かったので実用上はこれで十分だ。ただ、連写速度に関しては、撮影する被写体によって速度を変えたい時もあるので、将来的には可変になってくれるとありがたい。画像サイズが HI の場合6枚でバッファはフルになる。昨年の 12 月に発売の延期が決まった時、シグマにメールを出して、ハードウェアを変更するならついでにバッファを増やしてとお願いしたのだけど、ダメだった。結局、SD10 と同じである。SD10 と比較してバッファのサイズは2倍になっているそうだけど、扱うデータの量も倍になったので、結局6枚となってしまったようだ。が、バッファフル後の復帰が SD10 より速い。実測してみた。SD10 では、画像サイズ HI でバッファフルまで連続撮影後に次のシャッターが押せるまでは7秒。そのままシャッターを押したままでいると8〜9秒ごとに1枚ずつ撮影できる。SD14 では画像サイズ HI でバッファフルまで連続撮影後に次のシャッターが押せるまでは7秒。そのままシャッターを押したままでいると7秒ごとに1枚ずつ撮影できる。バッファフルにならずに連続で無限にシャッターを押し続ける事ができる間隔は、SD10 で7 秒、SD14 は6秒である。すごく速くはないのが残念だけど、間違いなく少しだけ速くはなっている。なお、使用する CF の書き込み速度の違いによる差が SD10 では、ほとんど無かったが SD14 では速度の速い CF だと書き込みに掛かる時間は短くなる。シャッターを押してから、アクセスランプが消えるまでの時間を計ってみた。SD10 だと、どの CF を使っても9〜10秒。SD14 では 45倍速で10秒、80倍速で9秒、120倍速で9秒であった。連続撮影可能枚数は多いに越したことはない、他社のカメラでも RAW での撮影時には6枚というのは標準的な仕様だが、高級機ではもっと多い。SD10 でもそうだったけど、なぜか ISO400 以上の感度に設定すると、5枚でバッファはフルになる。このあたりは、さらなる改良を望みたい点である。

ストロボが内蔵されていて、いざというときには役に立つ。17-70mm を付けて 17mm で撮影。3m以内でなければ、フードの影は画面に写らない。しかし、近距離でのフラッシュ撮影ではフードを外した方が安全だろう。さすがにマクロ領域では被写体がレンズ本体の影になるので、何らかの工夫が必要になる。3mくらいの撮影距離で、通常の被写体であれば普通に写る。つまり、写真の中央下部にレンズフードの影が出ることはないし、露出も適正である。室内での記念写真であれば、問題なく実用レベル。AF 補助光が光るが、あまり遠くだと効果はない。問題があるとすれば、このストロボをマニュアルでコントロールすることができない点だ。TTL 自動調光がうまく働かない状態では、調光補正を多用することになるだろう。せめて、フル発光、1/4 発光、1/16 発光程度のマニュアルによる発光制御が可能になれば、もう少し、実用範囲が広がるだろう。1/4 発光は近接撮影時に使えるし、1/16 発光はスレーブストロボを併用した時のトリガーとして使える。改良を希望する。

SD10 では撮影中にバッテリーの起電力が落ちてフリーズしてしまった時には、一度バッテリーを抜いた状態で電源スイッチを OFF/ON して、新しいバッテリーを入れることで復帰する。が、そのような場合、絞り優先 AE の時の絞り値は記憶されておらず、再度、絞り値やシャッター速度などを設定し直さなければならなかった。SD14 では、そのような時でも、前回電源を OFF にした時の設定が記憶されている。種々の設定を変更した場合には、一度電源を切って、再投入することで、その時点での設定をカメラが記憶してくれる。チョットした改良である。

シンクロターミナルが内蔵された。まともなカメラだったら、当然内蔵されているべきモノだと思っていたが、SD9/SD10 ではアダプターが必要だった。アダプターが不要になったのは嬉しい。

露出モード選択がダイヤルになった。SD9/SD10 では、シャッターダイヤルの下のレバーで切り替えたが、回し易い大きなダイヤルでできるようになったのは少し嬉しい。しかし、露出モードを変更することはあまりない。ダイヤルになったことで、間違えて動かしてしまう可能性が増えたことも確かだ。

シャッターダイヤルが露出モード選択ダイヤルになってしまったので、マニュアルモードでのシャッタースピード選択をどの様に行うのかが、仕様書からはわからなかった。マニュアルモードではシャッターボタンの周りにあるダイヤル(Cダイヤル)を回すと、シャッター速度が変化する。絞り値はカメラの裏側右上部にある[+−AV]と表記されたボタンを押しながらCダイヤルを回すことで変化させる。つまり、マニュアルモードであっても、先に[+−AV]と表記されたボタンを押しながらCダイヤルを回して絞り値を決めておけば、同じダイヤルでシャッタースピードを変更できる。もちろん絞り優先 AE やシャッター速度優先 AE ではCダイヤルによりそれぞれの値が変化する。プログラムモードでは自動的に選択されたシャッター速度と絞りの組み合わせが気に入らない場合に、このダイヤルを回すことで、プログラムシフトが働き、シャッター速度を変更することができ、絞り値もそれに応じて変化する。マニュアルモードとシャッター速度優先 AE 以外の操作は、SD10 と同じである。私の場合はシャッター速度優先 AE は使ったことがないし、プログラムモードも通常の撮影では使った記憶がない。マニュアルモードも、外部ストロボ使用時かテスト撮影の時にしか使わないため、迅速な操作性が必要ではないので問題はない。ただ、外部ストロボ使用時にマニュアルで露出を調整する時には絞り値を変化させるので、チョット面倒。メニューでマニュアル露出の場合のCダイヤルをシャッター速度変更にするか絞り値変更にするかの設定ができるようになるとありがたい。シャッター速度優先 AE をよく使うユーザーであれば、シャッタースピードの変更がCダイヤルで行えるようになった事を歓迎するだろう。

背面の液晶が 2.5 インチと大きくなった。私は SD9/SD10 のサイズでも特に不満は無かったので、あまり感激はない。撮影後に画像を確認する際に拡大率が表示されなくなったのはチョット不満。相変わらず 200% 以上の拡大率でアンチエイリアス(なめらか処理)がされる。非常に厳密にピントを調べるにはこのアンチエイリアスは嬉しくない。これも、昨年の 12 月に発売の延期が決まった時、シグマにメールを出して、もし、200% 以上の拡大でアンチエイリアスしているのなら止めて欲しいとお願いしたのだけど、ダメだった。それ以外は気に入らない点はない。実用的には全然問題はない。

AF で、十数枚の手持ちによる試し撮りをした後、現像してピントを調べる。AF 性能は間違いなくアップしている。ピントが大きく外れている画像は無い。一度、別の距離の被写体にカメラを向けてピントを外し、AF で合焦させ撮影してみたりもしたが、ピントの狂いはほとんど無く、実用範囲内に収まった。SD10 より AF の精度は高くなっている。当然と言ってしまえばそれまでだが、ようやく他社並み、あるいはそれ以上の AF になってくれたようだ。中央以外の AF ポイントでも合焦させて撮影をしてみたが、ピントは予想以上に良く合っていた。しかし、中央部ほどの精度は出ていないような印象を受けた。ただ、SD に限らず、他社のカメラでも良く言われることであるが、ユーザーが望むほどには AF の精度は高くない。デジタルのメリットを生かして、同一被写体を複数枚撮影することで、より高い合焦の確率と手ぶれの低減を求めることは、撮影慣れしたユーザーであれば、誰しもが行っていることだ。

さて、SD9/SD10 との比較だけをしていると、とても良いカメラに思えて来るが、目を他社のカメラに向けてみると、SD14 には無い機能を持ったカメラが結構ある。まず、ボディ内手ぶれ補正機能。現行機種では、ソニーとペンタックスで採用されている。この機能はこれからのデジタル一眼レフには、あってしかるべき機能となるのではないだろうか?ただ、FOVEON センサーの持つ解像力を考えると、ボディ内手ぶれ補正をその解像力に見合った正確さで動作させることは非常に難しい注文であることも確かだ。精度が出せないボディ内手ぶれ補正は持たないと言う選択もありだろう。

オリンパスやソニー、ペンタックスが備えている、センサーダストクリーニング機能も SD14 は持っていない。確かにダストプロテクターはあるし、シャッターからのホコリも出にくくしたとは思う。それでも、センサーダストが付かない保証はない。必須とは思わないがセンサーダストが目立ちやすい FOVEON センサーだけに今ひとつの進歩があっても良いのではないかと思う。しかし、確かに SD14 はホコリが少ない。

画質について

手持ちによるいい加減な試し撮りでは、SD14 の持つ本来の描写性能を引き出すことはできない。三脚に据えて、同一の被写体をミラーアップで撮影。AF の精度を調べるために、マニュアルフォーカス時にどれ位ずらしたら、フォーカスエイドのサインが点灯しなくなるかをチェックしたが、ほんのわずかずらしただけでも、フォーカスエイドは点灯しなくなった。やはり、AF の精度は上がっている。基本的には AF で6枚撮影。10-20mm のみ MF(無限遠指標を合わせて)。撮影後、JPEG レベル 12 [オート]で現像。一番ファイルサイズの大きい画像を選択する。SD10 でも同じ被写体を同じ条件で撮影して現像、最良画像を選択。両方とも TIFF に保存して、いつものやり方で同一の画像に並べて貼り付ける。それぞれの画像をじっくり見比べてみた。

        

        

        


        

[SIGMA SD作例画像]→[テクニカル]にも同じ画像があります。

SD14 で撮影された画像の印象を一言で言えば、「SD10 の画像を少し拡大して、さらに精緻にしたもの」と言える。センサーサイズが変わっていないので、写る範囲は SD10 と SD14 で違いはない。当然、出力画素数が増えている分だけ、SD14 から出力される画像のサイズは大きくなっている。出力画素数が増えた分、より細かい部分での描写力が上がっている。だから、解像感に関しては SD10 の画質をわずかに上回る。しかし、初めて SD9 から出力された画像を見た時ほどの感動を味わうことはできなかった。おそらく、SD ユーザーであれば、SD14 の画像を見て、大感激することはないだろう。もちろん、他メーカーの(=ローパスフィルターを備えたベイヤー型イメージセンサーの)デジタルカメラで撮影されたものしか見たことのない人は、高い質感描写に感激すると思う。いつものテスト撮影に使う複雑な風景が写っている画像を見る。このような一般的(?)な画像の場合には、拡大率 100% では、その差異を明確に確認するのは少し難しい。が、細かい部分での描写に差があることは見て取れる。風景などではなく、小さい文字などが印刷されているような被写体の場合には、明らかにレベルの違う画像であることはすぐに確認できる。複写とか文字が印刷されているような商品の撮影を良く行う方には即、SD14 を購入することを強く薦める。印刷用原稿で、画像は 350dpi、文字は 1200dpi と言う要求解像度が大きく異なることの意味を改めて認識できた。

非常に彩度の高い黄色で白飛びが発生したり、露出が過多になった彩度の高い赤が黄色くなる現象は、かなり抑えられている。全くなくなったわけではないが、以前よりは良くなっていて、そう簡単には発生しないようだ。通常の被写体で多少の露出過多では全く問題なかった。

ノイズに関しては全体的にはほんの少しだけ良くなっているようだ。ISO200 は ISO100 と同じモノを撮影して、見比べない限り、そうとはわからないかも知れない。が、ISO400 だと暗部でノイズが確認できる。ただし、ディスプレー上に原寸で表示した場合の話なので、ISO400 が実用になるかどうかの判断は画像の種類によって異なると思う。ISO800 でのノイズレスな画像は残念ながら実現しなかった。ただ、SPP3.0 には今までになかったノイズリダクション機能が追加されているようで、SPP3.0 で現像した場合は(SD10 の画像であっても)ノイズは目立たなくなる。逆に SD14 の画像を SPP2.1 で現像するとかなりノイジーである。つまり、SD14 でノイズが少なくなったように見えるのは SPP3.0 のノイズリダクションの力で、センサーそのものからのノイズは増えている。ノイズリダクションのロジックがうまく働かない部分に関しては、SD10 よりノイズが目立つ。カメラ内 JPEG の方がより強くノイズリダクションをしているようで、その分わずかな解像感の低下があるが、ノイズは少しだけ少なくなっている。やはり、解像感とノイズはバーターのようだ。SD14 の最大の欠点は SPP3.0 のノイズリダクションが比較的コントラストが低く、ピントも合っていない部分でしか有効でないことで、非常にシャープに描写された暗い部分に発生したノイズに関しては、そのまま放置される。これはノイズリダクションのロジックの改良やノイズをマニュアルで指定してリダクションしてくれる様な機能を持たない限り、払拭できない欠点となる。このノイズを減らす手段は一つある。露出を多く掛けることである。SD14 は白飛びには強いので、常に EV +1.0 で露出補正をしてしまうことだ。ただし、非常に彩度の高い色彩(赤、黄)を含む被写体に対して過度な露光をすると色飽和を起こすので、そのような被写体の撮影時には気を付けなければいけない。ISO 感度というのは特定の明るさを撮影して、標準的な方法でそれを再現した場合にどれだけの明度が得られるかと言う基準で決められる。が、そこにはダイナミックレンジやラチチュードの考え方は加味されない。写真で言うところのラチチュードはノイズを考慮しない露出の許容範囲を言うのだが、ダイナミックレンジと言う表現を使う場合、本来の意味で使うのなら、ノイズに埋没しない最低の信号の強度から、飽和しない最高の信号の強度の差を採って対数化したものなので、ノイズの量によって異なった値となる。私は SD のダイナミックレンジは十分に広いと書いてきたが、こと SD14 に関しては、EV1 程度狭くなっていると考えるのが良いと思う。よほど彩度やコントラストが高いものを撮るのでない限り、SD14 のISO感度は低いと考えて、いっそのこと EV+1.0 での撮影を標準としてしまうことが、ノイズに対する最も有効な防衛策となるだろう。

点光源に対する描写は良くなっている。FOVEON 独特の点光源の周囲にマゼンタの縁取りが出る現象や特に SD9 で顕著な光源の周囲が異常にクッキリしてしまう現象は通常の夜景の様な被写体では見られない。が、太陽光の様な強い光が点光源となって反射している様な場合にはやはり FOVEON 独特のパープルフリンジが出るのが確認された。特殊なケースなので仕方ないけど、チョット残念。

発色に関して、私は色を正確に測定するためのハードウェアやソフトウェアを所有していないため、正しい判断はできないが、SD10 と比較して、大きく変わっているとは感じられなかった。全体的な発色の傾向は SD10 に近い。ただ、上でも書いたが、高彩度な色に関しては、SD10 ほど破綻することはない。蛍光色がそれらしく写らないのは、どのカメラでも見られる現象なので、仕方のないところか。SD10 では青空に赤が混じるので、一種独特な「フォビオンブルー」と言われた深みのある青になったが、SD14 ではその傾向は少なくなっている。

カメラ内 JPEG の画質は予想を上回るできばえである。RAW で撮影して SPP で現像したモノと比較しても解像感がごくごくわずかに劣るだけでディスプレー上に1:1に拡大して比較しないとわからないだろう。ただし、カメラ内 JPEG の画像は、全体的にコントラスト、彩度、シャープネスが高めに設定されているようだ。おとなしい画像が好きな方は、各画像パラメータの設定を -0.5 くらいにしておくと良いだろう。上でも書いたが、ノイズに関しては、カメラ内 JPEG の画像のがわずかではあるが目立たない。SD14 の最高画質を求めるのであれば、カメラ内 JPEG の使用は控えた方が良いかも知れないが、実用上は十分な画質だと思う。ただ、色とかコントラストがそのままでは使えないこともあるので、最終的にはレタッチが必要な場合もあるだろう。

上の方で、ダストプロテクターが丸くなったのは、30mm F1.4 EX DC HSM を使った時の光点ボケを綺麗な形にするためではないかと書いているが、実際に撮影してみた。画面上部に写る光点ボケが、ほんの少し、カマボコ形になる。が、それ以外の箇所のボケには直線的なケラレはない。多分、ダストプロテクターは、この目的のために丸くなったのだと思う。


で、SD14 に対するとりあえずの結論。全体的なカメラとしての機能は SD10 と比較した場合には明らかに SD14 の方が優れている。ファインダーを覗いて、シャッターを押してみれば誰でも実感できるだろう。SD10 の画質に満足していても、カメラとしての性能に満足していない方は、是非ともこのカメラを使うべきである。もちろん、SD10 の画像に満足していて、SD10 のカメラとしての機能に不満のない方は SD14 を購入しなくても良いと思う。ただ、出力画素数 343 万画素が 465 万画素になり、細かい文字などで構成されている被写体を撮影した時の描写力には明らかな差がある。そこに魅力を感じる方は、このカメラに乗り換えた方が良い。わずか 35% の画素数アップなので一般的な風景などでは、「大きく異なった結果が出てくる」と言えるほどの差はない。画質にしても SD10 のそれと比較して、解像感はほんの少しだけ良くなって、細部に対する描写力が少しアップしたと言える。ただ、繰り返しになるが、文字や細かいイラストなどを写した時にはかなり違いが出るので、そういった被写体を多く撮影するケースが多い方には強くお薦めである。彩度が非常に高い赤や黄色の破綻を抑える為かも知れないが、発色に関しては SD10 より少しおとなしくなっているような気がする。より自然な色に近づいたのではないかと思う。ただ、精密に描写された暗い部分に発生するノイズに関しては、SD10 よりも明らかに多くなっているので、そのあたりを気にする方には強く勧められない。常に適正露出よりオーバー目に露光することで、かなりノイズは少なくなるが、とりあえずはそれしか対処法がないのはチョット悲しい。

他社のデジタル一眼レフをお使いの方に対しては、以前よりはるかに自信を持って、このカメラを薦めることができる。SIGMA SD を所有していない限り、積層式イメージセンサーを搭載したデジタル一眼レフから出力される非常に素直な画像を得ることはできないし、撮影された画像の描写力に感動することもできない。もちろん、現在使用中のカメラが出力する画像に不満が無いのであれば、買い足して頂くことをお薦めするが、不満があるのであれば、買い換えても良いのではないだろうか。シグマのレンズしか使えないという制約はあるが、現時点でのシグマレンズのラインナップを見る限り、大きな不満を覚えることはないだろう。ご承知の通り、シグマのレンズは他社の純正レンズと比較して、抜群のコストパフォーマンスを誇る。サードパーティー製レンズの価格で純正のレンズが使える唯一のカメラでもある。いずれにしてもシグマのデジタル一眼レフがエントリークラスのユーザーにも薦めることができる性能を持ったことはとても嬉しい。


最後に警告。SD10 を上回る描写力を持つカメラなので、その力をフルに発揮させるためには非常に注意深い撮影が必要となる。わずかなピンぼけ、わずかな手ぶれが、このカメラの持つ本来の描写力をスポイルする。別の言い方をすれば、このカメラの非常に高い描写性能は、撮影者の手抜きを画像に反映してしまう。手持ちの撮影をして、このカメラの画質を評価してはいけない。高精度の画像を得ることを目的としてこのカメラをお使いになる方には、十分な準備をした上で撮影して欲しい。ただ、ピンぼけやブレの描写にもクセがないので、そのあたりに注目してこのカメラを選択する人もいる事を付け加えておく。

アクセサリーについて

パワーグリップそのものには、特に問題はない。ガタもなく、しっかりと固定される。総重量が重くなるので携帯性は悪くなるが、ブレにくくなるメリットがある。もちろん、縦位置シャッターボタンも付いている。パワーグリップを取り付ける際に取り外すバッテリー挿入口の蓋をパワーグリップ内に収納できることも好印象。敢えて文句を言えば、縦位置で構えた時のグリップ感が本体のそれとは異なり、一回り大きいものを掴まされている感じだ。縦位置シャッターボタン周りだけも良いから、もう少し小さくしてもらいたかった。その上、縦位置シャッターボタンの周囲にCダイヤルが付いてくれたら、完璧だったのだが・・・。カメラボディ本体内の接点は15点あるのに、パワーグリップには6個の接点しか付いていない。ひょっとしたら、改良モデルが出るかも知れない。

AC アダプターが別売りになった。受益者負担の原則を考えると、世の中には AC アダプターを全く使用しない人もいるだろうから、文句は言えない。SD9/SD10 の AC アダプターは出力電圧が低すぎるので、使うことはできない。SD14 では、センサーのクリーニングを行う際に AC アダプターが接続されていないと、クリーニングモード(ミラーアップ&シャッター開放)にならなくなった。が、一番初めのファームウェアアップデートで、この問題はあっさりとクリアされて、バッテリーでもクリーニングモードに設定することができるようになった。私が AC アダプターを買った後で・・・。(^^;なお、ダストプロテクターの取り外しにドライバーが不要となったが、取り付けにはある程度の練習が必要になる。慣れてしまえば難しくはないが、始めの内は布手袋をしないとダストプロテクターの周囲に指紋を付けることになる。ダストプロテクターを取り付ける際には、必ずマニュアルに記載されている通りに、かつ、注意深くセットして欲しい。力任せにやると、ダストプロテクターが割れる。(^^;

ケーブルレリーズがシャッターボタン半押しに対応した。それに伴って SD9/SD10 用のケーブルレリーズは使えなくなった。通常、ケーブルレリーズはカメラを三脚に取り付けた時に使うことが前提なので、シャッターボタン半押しに対応する事はさほど重要とは思わないけど、できなかった事ができるようになったので、良しとしよう。それにしても、このケーブルレリーズの半押しはセンシティブ。押すと言うよりは触っただけで、半押し状態になる。それでいて、シャッターを押すために必要なストロークは結構深い。わかってしまえばどうと言うことはないけど始めの内はとまどった。

リモートコントローラが大きくなった。機能的には SD9/SD10 用と変わってはいない。SD14 に対して旧タイプのリモートコントローラを使用しても全く問題はない。ちゃんと作動する。SD9/SD10 用のリモートコントローラを小さすぎると感じる方は買い足しても良いだろう。そして、大きさだけでなく赤外光の到達範囲も多少伸びた様だ。白いスタジオの中だと、カメラの後からリモコンを発光させても、ちゃんと動作する。

ファインダー関連のアクセサリーは相変わらず出てこない。他社の製品で代替できるので、必須ではないが、安く出せるのであれば出して欲しいものである。さらに可能であれば、接写リングも欲しい。M42 アダプターリングが使えるので、完全マニュアルで良ければ、M42 スクリューマウント用の中間リングと M42 用のレンズを使用することは可能だ。リバースアダプターリングも無いので、1:1 以上の接写を行わなければならない時には、M42 用アダプターリングが必要になる。昔のオリンパス並みとは言わないが、もう少し拡大撮影の領域に力を入れてくれても良いのではないだろうか?アクセサリーやレンズに SIGMA のロゴが付いていないのは、少し寂しい。SIGMA ユーザーにも SIGMA ブランドに対する誇りとこだわりがあることをシグマは解っていないようだ。(^^;

SPP3.0 も含めた、ソフト的な部分について

CF に保存される際のフォルダ名が変わった。SD10 では単に IMAGES と言うフォルダが作られて、その中にデータが保存されたが、SD14 では、ルートに DCF 規格に準じて DCIM フォルダが作られ、その下に 101SIGMA と言う名前のフォルダが作られる。SD14 の仕様書にも「Exif2.21準拠、DCF2.0準拠」と書いてあるので、この変更は当然である。又、フォルダ名をユーザーが設定することも可能だ。また、ファイル名も今までの IMGxxxxx.X3F ではなく SDIMxxxx.X3F になった。連番で 10000 枚以上のファイルを管理することはできなくなった。

画素数の違い以上に SD14 の X3F ファイルは SD10 のものよりかなり大きい。同じ被写体を撮影して、ピントぴったりの最良画像同士のファイルサイズを比較すると、7.7M:13M、8M:13.5M、7.6M:13.6Mとなる。元々のデータのサイズは1画素を 12 ビットで記録しているから SD10 では (2268x1512x3x12)/8=15,431,472 バイトで、SD14 は (2760*1760*3*12)/8=21,859,200 となる。このまま同じアルゴリズムで圧縮するのであれば、SD10 が 7.5M バイトに圧縮される場合、SD14 では 11M バイトになるはずであるが、実際には 2.5M バイト程度大きくなって、 13.5M バイト程度の大きさになる。おそらく圧縮の方法に変更があったのかも知れない。が、それにしては SPP2.1 で SD14 の X3F を現像できるし、オートで現像してもコントラストのパラメータが 0.1 違うだけで、出来上がりもコントラストが気持ち違うだけで、全く同じ画像になる。なぜ SD14 で撮影された X3F 画像サイズが比較的大きいモノになるのかは謎である。圧縮方法がデータサイズに対して単純には比例しない方法なのかもしれない。

SD 用現像ソフト SPP3.0 の SPP2.1 からの改良点は印刷の機能とファイル名の一括変換、スライドショーだけだと思われている方が多いと思うが、実際にはそれ以上の改良点がある。

SPP3.0 の欠点の一つはメイン画面(サムネイル画面)で複数の画像を選択してのホワイトバランス一括変更ができなくなった点である。その代わり調整設定に「ホワイトバランス」が加わった。両方の機能を持っているのが当然だと思うのだが、おそらく調整設定にホワイトバランスを付けたので、メイン画面でのホワイトバランス変更の機能は不要と判断して取ってしまったのだろう。大変大きな誤りである。次期バージョンでは必ず復活させて欲しい。幸い SPP3.0 と SPP2.1 は両方同時にインストールが可能で、必要に応じて使い分ければ良い。SPP2.1 でホワイトバランスの一括変更後、SPP3.0 で個別に現像すれば良いのだ。実験してみたが、何ら問題はなかった。

意外なことに SPP2.1 で SD14 の X3F ファイルを現像することができる。画素数が変わったので、できないのではないかと思っていたが、案に反して、いともあっさりと SPP2.1 は SD14 の大きな X3F ファイルを現像してくれた。が、SPP2.1 と SPP3.0 の現像後の画像では一つ大きな違いがある。それはノイズの現れ方である。SPP3.0 だとノイズが少ない。あるいは、同じノイズであっても SPP3.0 のノイズはおとなしい。まだらなノイズではなく、粒状感のようなノイズに変わっている。SD10 の X3F ファイルを SPP3.0 で現像しても、やはりノイズは少なくなる。

操作性などはほとんど同じであるが、SPP3.0 には敢えて書いておかないと気が付かない人がいるかも知れない機能が隠されている。SPP2.1 ではメイン画面の画像を SPP2.1 のコンピュータ画面(左側のフォルダツリー)に表示されているフォルダにコピー、あるいは移動することしかできなかったが、SPP3.0 ではメイン画面のファイルを複数選択した後、ドラッグ&ドロップでデスクトップなどへ移動、あるいはコピーできるようになった。また、マイコンピュータから任意のフォルダを開いて、そのフォルダを相手にしたファイル操作も可能になった。さらには、単一、あるいは複数の画像を選択した後、右クリックでコンテキストメニューが表示されて選択された画像に対して、いろいろな操作が可能になった。当たり前の事が意外とできなかった SPP2.1 であるが、SPP3.0 はその意味では Windows のアプリケーションとして当然望まれる標準的な機能(操作感)を備えたソフトに生まれ変わったと言える。Vista で動かしてみたが、特に問題はなかった。

SPP3.0 の改良点はまだある。JPEG や TIFF 画像に対して、SPP 流のオペレーションを使った調整が可能になった点である。SPP ユーザーの中には X3F ファイルに対してだけ働いた調整機能を JPEG や TIFF ファイルに対して使いたいと思っていた方も多いようだが、それが実現された。ただ、残念ながら Fill Light だけは X3F ファイルに記録された RAW データの特性を利用しているせいだと思うが、JPEG や TIFF ファイルを対象とした場合には使用することができない。Photoshop の「レベル調整」でも代用できなくはないが、微妙に異なる。レビューウィンドウ(画像調整画面)での表示方法も大きく変わった。SPP2.1 ではルーペの機能で、その一部分のみを拡大して見ることができたが、SPP3.0 は画像全体を拡大、あるいは縮小して表示する。その拡大率と、拡大位置は記憶され、次の画像を開いた時も、同じ位置を同じ拡大率で表示する。短い時間で大量の画像を見てピントのチェックをしなければならない時には威力を発揮する。

なお、SPP3.0 では「カメラ画面」がない。USB2.0 で接続された SD14 の CF は新しいストレージデバイス(ドライブ)として認識される。もちろん SPP3.0 上で全ファイルを選択して他のドライブへコピーする(ドラッグ&ドロップ)ことも、移動する(Shift キーを押しながら、ドラッグ&ドロップ)ことも可能である。当然、ファイル、あるいはフォルダを選択後、ショットカットキーによるクリップボードへのコピー(Ctrl+C)、切り取り(Ctrl+X)、貼り付け(Ctrl+V)も可能だし、Ctrl+Aでそのフォルダ内のすべのファイルを選択することもできるようになっている。SPP3.0 はあまり目立たない部分でその操作性を大きく進化させた。

SPP3.0 には印刷の機能が追加された。SPP2.1 までは X3F ファイルから JPEG あるいは TIFF に変換して、他のソフトウェアを使って印刷するしか方法がなかったが、X3F のままで、メイン画面に表示されている画像から全ての画像、選択した画像、マークした画像のいずれかを選んで、印刷することができる。プリンタの選択や用紙の設定は[ファイル]→[プリンタの設定]を使って、印刷する前に設定しておくこともできるし、印刷の画面の中で[プリンタの設定]をクリックしても良い。[プリンタの設定]は OS 標準のダイアログ画面が出てくる。プリンタの選択やプロパティ画面でプリンタの各種設定を行う。色調の調整などはプリンタのドライバーを使って行う。用紙サイズもこの画面で選ぶ。用紙に A4 サイズを選択して印刷画面に戻ると、その用紙に何枚の画像を印刷するのかを指定することができる。例えば A4 を選ぶと、「8x10(1)、5x7(2)、4x6(2)、3x5(4)、2x3(10)、1.5x1.5(24)、用紙のサイズに合わせる」の中から選択して、1枚の用紙に何枚かの画像を印刷することもできる。自動回転にチェックを付けておくと、用紙と画像の縦横を自動的に合わせてくれる。オートクロップは用紙の短辺に画像の短辺を合わせる。要するに自動的にトリミングをする。プレビュー画面で、トリミングされた画像をずらして、必要な部分が印刷されるように調整することも可能だ。ただ、基本的にはオートクロップはしない方が良いと思う。同画像印刷枚数は1枚の画像を複数枚印刷する時に指定する。特に素晴らしい機能を持っているわけではないが、SPP だけで印刷までできるようになった事は進歩だと思う。

[ファイル]→[スライドショー]でフォルダ内の全画像を対象にして、スライドショーが実行できる。各画像を表示する時間(秒数)とイメージを書き換える方法5種類、ループさせるかさせないかの指定が可能だ。なくても良いけど、あっても悪くはない機能だと思う。

その他には[ファイル]→[ファイル名一括変更]で、任意の文字列+数値にフォルダ内の選択された画像のファイル名を変更することができるようになった。が、後に付く数字の桁数が指定できないのは片手落ちだと思う。他のフリーウェアのファイル名変更ソフトをダウンロードして来て使う事をお薦めする。

それにしても、このソフトは古いマシンやプアなマシンではまともに動いてくれない。私のノートパソコンはほぼ3年前のモデルなので、現像に非常に時間が掛かる。さらに、おそらく「スライドショー」のための事前読込をしていると思われるサムネイル画面表示、あるいは更新に伴う異常なまでの画像読込時間の長さは SIGMA SD ユーザーの忍耐力を試すためなのだろうか?バージョンアップで何とかして欲しいものである。現像に掛かる時間も、SPP2.1 と比べると恐ろしく長い。[FAQ非公式版]にそれぞれのソフトが10枚の画像を現像するのに必要な時間を掲載してあるので、比較して欲しい。簡単に言えば、SPP2.1 と比べると約 2.5 倍の時間が掛かる。多量に撮影した時には、SPP2.1 でとりあえず現像して、画像を選択後 SPP3.0 で再度現像するのが実用的だろう。上記の様に SPP2.1 で現像された SD14 の画像はノイズのサンプルとなる。

去年(2006年)から今年にかけて、CANON EOS Kiss Digital X を使う機会があった。私の家からのいつもの定点撮影で SD10 の画像と比較した時には、その画像のできばえに舌を巻いた。が、その後イロイロな被写体をイロイロな条件で撮影して、それ以外の場合は SD10 を超えることがなかったので、少し安心した。つまり、ベイヤー型イメージセンサーの画像であっても直線的な被写体に関しては非常に高い解像感があることが判った。幸いにして、ノイズ以外の部分では SD10 の画像のが好ましく思えたので、Kiss Digital X の購入には至らなかった。CANON 5D クラスだとまた違った評価になるだろうから、近いうちに写し比べてみたい。

短い時間ではあったけど、CANON EOS 5D と SD14 を使って、同じ被写体を撮ってみた。基本的には Kiss Digiral X と同じ様な傾向で、5D からの画像は非常に優れたものであった。きれいに写っていることが重要な場合は、SD14 より、5D を使う方が賢明である。もし、5D も所有していたとして、あえて SD14 を使うケースは、偽色が出やすい被写体を写す場合、ポジフィルムの様な自然な描写が必要な場合、人を写す場合くらいしか考えられない。私の場合は常にポジフィルムの様な自然な描写を求めるので、CANON 5D は結婚式の頼まれ写真くらいにしか使わないだろう。ただし、シグマの 17-35mm、28-70mm、80-400mm OS の3本のレンズ付きで 5D をプレゼントされたら、ユーザーになりたい。

最後に、SD14 が SD9/SD10 より良いカメラ=意図した写真を撮影できる可能性がより高くなったカメラになったことは間違いない。特に SIGMA SD9/SD10 ユーザーには強くお薦めします。



2007年1月5日

またまた、ここに書くべき事を雑記帳に書いてしまったので、こちらにも書いておく。

SIGMA SD14 の電源について根掘り葉掘りシグマさんに問い合わせて教えてもらった。ナイショですよとは言われなかったので、書いてしまう。この時点になって、電池や AC アダプターの仕様が変わることはないだろう。

純正の専用リチウムイオン充電池 BP-21 は SANYO 製。定格は 7.4V 1500mAh。Konica Minolta の α7D、α Seet Digital、DiMage A1、A2 用の NP-400 と同じ仕様の電池である。と言うわけで、早速この電池についてイロイロ調べてみた。中国製で全く同じ容量の電池(NT-NP-400)が税込、送料別 2,580円で売っている。ヤフーオークションでは同じ品物と思えるもの(コニカミノルタ NP-400 で検索)が同じく税込、送料別で 1,470円で入手可能だ。ただ、安物買いの私でもチョットこの中国製には腰が引ける。ケンコーから Dyou's(ディユーズと読む)M-#1018 と言う電池が出ていて、7.4V 1800mAh でメーカー希望小売価格 8,000円で、マップカメラでは、税込 5,020円で売っていた。ヨドバシでは 5,880円だから、10% 還元を引いてもヨドバシは少し高い。この電池を一番安く売っているのは何と発売元の「ケンコー光学ショップ」だ。ただし、アウトレットと言うことで、保証書、パッケージがない傷物と言うことだ。実際には税込 4,200円で送料 580円が加算されるので、大騒ぎするほど安くはない。注文したら、最後の1個だった。現在は「売り切れました」になっている。またそのうち出てくるだろう。もしかすると大量注文を受け付けないために、わざと在庫は1個にしてあるのかも知れない。

SD14 の AC アダプター SAC-2 は出力 9.3V、3A と言うことだ。これはインターネットで調べてみるかぎり既製品には該当するものがない。9V 2.5A ならあるのだけど、チョット心配なので純正を購入する以外に手はない。スイッチング式の 30W なら秋月あたりでは 2,000円も出せば買えるのだから、希望小売価格 9,000円は高すぎ。SD14 ではセンサークリーニング時に AC アダプターの装着が必須で、充電池からの電源供給ではカメラがクリーニングモードになってくれないらしい。私のように自分でセンサーをお掃除しなければ気が済まない人は、AC アダプターの購入は避けて通れない。

ついでにケーブルレリーズについてはシャッターボタン半押しに対応したためステレオプラグになった。これも SD9/SD10 用は使えないので、新規の購入となる。2点式ならサードパーティーのレリーズが使えたが、3点式は各社仕様が異なるためサードパーティー製はない。さほど高くはないので、これは純正で良いだろう。(^^;

しかし、SD14 のカタログをじっくり読んでみたけど、かなり挑戦的なカタログで SD14 らしいと感じた。は〜るよ来い、は〜やく来い。今年の冬は長い冬である。


2006年12月22日

街はすっかりクリスマスムード。予定通り発売されていたら、イルミネーションをテスト撮影しているはず。もしかすると、SD14 はこのイルミネーションが苦手で、発売を延期したのかも知れない・・・。(^^;

SD10 で小さな光点を撮影して、運が悪いと黄色いはずの光点がマゼンタになる。ピントがしっかり合っていればいるほど、しっかりマゼンタになる。去年の夏に会津の檜原湖のあたりで撮影した池にキラキラ反射している太陽光でも同じようなマゼンタの縁取りが出て、その時一緒に撮影していた FOVEON センサーの開発者の一人であるディック・メリルさんの奥さんの Seng さんにその画像を送り、「何とかしてください!」とお願いしておいた。多分、何とかしてくれたであろう。(^^;

IDK さんによれば、このマゼンタの縁取りはセンサーの1ピクセル上に非常に明るい部分と暗い部分の境目が乗った時に出ると言うことだ。マイクロレンズの集光率と精度を目一杯上げておいて、きっちり焦点面にセンサーを置いてやれば、ピクセル内の受光点は非常に小さなものとなる。センサーの1ピクセル上に非常に明るい部分と暗い部分の境目が乗ったとしても、集光されることにより、非常に狭い面積に光が当たることになるので、影響は出ないはずである。まぁ、シロートだから勝手にいろんな事を考えて、書いているけど、実際に作るとなったら、さぞかし大変だろう。

露光オーバーで黄色が白くなってしまったり、赤が黄色くなってしまう現象はセンサーの受光カラーバランスが良くないことにその原因があると思われる。が、多少の時間は掛かっても、現像時にその現象が出そうな(あるいは出てしまっている)エリアに対して決められたカラーコントロールをすることで救われるはずである。もちろんセンサーの受光カラーバランスの改善が最も重要だとは思うけど、シリコンにはシリコンの事情があって(ヲイヲイ)単純に BGR の層の厚みやサイズをコントロールするだけではダメかも知れない。

とにかく、外部の人間が、ああでもない、こうでもないと言うことはたやすいけど、実際にその仕事に携わっている人に言わせれば、「ドシロートが好き勝手なことをほざいている。人の苦労も知らないで・・・。」と言うことになるのだろう。でも、ドシロートはドシロートなりに、専門的な苦労話を聞いてみたいと言うのが本音である。

実際には企業秘密になる部分がほとんどだと思うので、そう言った苦労話が聞けるのは、遠い将来になるのだろう。FOVEON X3 センサーの開発話は、おそらくプロジェクトX級の面白さがあると思う。


2006年12月12日

あと3ヶ月くらい待たされるようです。はははは・・・。(^^;

私が使っている SD10 は使い始めて3年と1ヶ月が経ちますが、故障やトラブルは一度も起きたことがありません。それほど丈夫で、バグもなくその意味では非常に優秀なカメラです。撮影した枚数も8万枚を超えています。SD14 のシャッターは10万回の耐久性を持っているそうですが、SD10 でも10万回の耐久性があると思われます。私の知る限りでは Outliner さんが最もハードな使い方をする SD10 ユーザーですが、彼の一号機はほぼ10万枚の画像を撮影した時点で、ミラーが上がらなくなり、里帰りをしました。私も SD14 が来たら、SD10 をドッグ入りさせようと思っています。

お気づきの方もいると思いますが、SD10 はファームウェアのアップデートすら、一度もしていません。良く言えば SD10 が発売された時点でファームウェアには何のバグもなかったと言うことです。これはある意味でかなりすごいことです。他のメーカーでデジタル一眼レフのファームウェアのアップデートをしていないところはないと思われます。シグマさんがどれほどしっかりチェックをして SD10 を出荷したかがわかります。

意地悪な言い方をすれば、それほど複雑な機能を持っていないと言う見方もできますが、非常に故障しにくく、安心して使えるカメラであることは確かです。SA-7 を我が家に遊びに来られた友人達の目の前で木の床に放り投げて目を丸くされましたが、このカメラも信じられないくらい丈夫なカメラです。

どうぞ SD14 も SA-7、SD9、SD10 に負けない丈夫で信頼のできるカメラでありますように・・・。


2006年12月08日

SD14 本体の写真がいっぱいあるサイト、デジカメ Watch の『写真で見るシグマ「SD14(β機)」』です。

http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2006/11/24/5122.html


2006年12月04日

SD14 の画像を予測する。

雑記帳にも書いたのですが、こっちにも書いておかないと忘れてしまうかも知れないので、SD14 の公式な作例画像が発表されていない今の時点で、SD14 が出力するであろう画像について、私なりの予想を書いておきます。

まず、カメラ内 JPEG に付いては、全く予測不能なので、ここでは一言だけで済ませます。出てみないとわかりません。(^^;

今まで通りの RAW で撮影して SPP で現像した画像はある程度、予測可能です。今までのシグマさんの発言や広告を信じるのであれば、ノイズは少なくなっているでしょう。希望としては ISO800 が実用になる事ですが、どのくらいまでの画像を「実用範囲」と考えるかは人によってかなり違ってきますので、ここでは「ハガキサイズ」にプリントしてノイズが目立たないレベルとしておきます。

発色は、少し良くなっていると思います。ただ、色に関して、私自身は必要以上に気にしないようにしています(色を正確に再現するためのハードウェアやソフトウェア持っていないので、正確な色の再生はあきらめていると言うのが正しい)ので、高彩度の黄色が白く飛ぶことや露出過多になった高彩度な赤が黄色くなることが無くなってくれれば、それで良いです。さんざん研究されたと思いますので、少しは良くなっているでしょう。

解像感に関しては、雑記帳にも書きましたが、ディスプレー上に実寸で表示させた時には SD10 の画像と変わらないのではないかと思います。もちろん、全く同じ被写体を同じ条件で撮影して見比べた場合には SD14 の方が、ほんの少しだけ細部の描写が良くなっていると思います。が、単純に SD14 の画像を大きく拡大して眺めただけでは、今までの SD10 の画像と変わらないと思います。

で、何が変わるのか?

当たり前ですが、全体の画素数です。私は SD10 で撮影した画像を A4 サイズにプリントする時には、A4 用紙に天地左右 18mm の余白を作ってプリントします。こうすることで、印字される範囲の縦横比がピッタリ 3:2 になるからです。で、この大きさでプリントする限り、SD10 の画素数を足りないと感じたことはありません。また、私の家の壁には B3 サイズにプリントした娘の写真が飾ってありますが、この写真を普通の距離で見る場合にも、画素数が足りないとは感じません。SD14 になると、わずかではありますが、トリミングするためのゆとりができます。もちろんトリミングなしで印刷する場合には、少しだけ精緻な画像を手に入れることができます。「なぁんだ、それだけか・・・。」と思った方、おられますね?私は、それが正解だと思っています。

実際に SD10 の画像を印刷したことがない方や、単に画素数だけから判断して、たいした事がないと思っている方にとっては、343 万画素数も 465 万画素もたいした違いはないと思います。でも、私は 343 万画素でこれだけの描写をするのだから 465 万画素では、さらに良い描写をしてくれるだろうと思っています。


2006年11月19日

SD14 の解像度にレンズは追いついているのか?

一般的に写真撮影用のレンズの画面平均解像力は 100本/mm と言われています。シグマの DC レンズや、EX シリーズの DG レンズは SD10 あるいは SD14 のセンサーサイズであれば、実際にこの値をほぼ満たしていると思われます。これはアサヒカメラ 2004年3月号のニューフェイス診断室に掲載された SD10 と 18-50mm F3.5-5.6 DC を診断した時の記事に書かれている、18-50mm F3.5-5.6 の撮影解像力の値から判断しています。例えば 24mm で F4 に絞った時の解像力は中心が 180、面積平均が 120 であり、50mm F5.6(開放)では、中心が 160、平均が 102、最悪の 50mm F11 でも、中心が 112、平均が 85 でした。で、私がレンズテストで撮影した画像を、このレンズと比較している他のレンズの画像と比較し、さらにその比較されたレンズと別のレンズを比較した画像を見るという単純な見比べにより下した判断です。残念ながら、測定器を使ったり、テストチャートを写して数値を出した結果ではないので、間違っている可能性は否定できませんが、一応の目安として、この値、シグマの DC レンズや、EX シリーズの DG レンズの画面平均解像力は 100本/mm 以上は正しいと思われます。もちろん画面中心部ではこの2倍以上の解像力を持つレンズも多々ありますが、画面中心部だけが良ければ、それで良しとするわけには行きませんので、敢えて画面平均で判断します。さらに、レンズの解像力は回折によりボケが発生するために、理論上の理想的なレンズであっても、例えば F16 に絞ってしまうと 93 本/mm が限界値となりますが、ここでは絞り込みによる解像力の低下は考慮しません。つまり、レンズが必要以上に絞り込まれずに使われることを前提とします。
画面平均解像度 100本/mm と言う値を再現するためには 1mm の中に 200 個のピクセルを持たなければなりません。1mm の中に 200 個のピクセルを持つために必要な画素ピッチは 5 ミクロンで、SD9/SD10 の画像ピッチは 9.13 ミクロン、SD14 だと 7.84 ミクロンですので、一般的なレンズの解像力は SD9/SD10/SD14 の解像度を上回っている事になります。実際にはサンプリング定理(アナログからデジタルに変換する際には2倍の周波数が必要)がありますので、さらに細かいピッチが必要となります。
次に、解像度を表現するのに最も一般的に使用される dpi を使って考えてみましょう。100 本/mm と言う解像力を、そのまま dpi にすると 200 ドット/mm なので、x 25.4 = 5,080 dpi となります。つまり、写真撮影用のレンズの画面平均解像度は 5,080 dpi と言い換えることができます。SD9/SD10 のイメージセンサーの解像度は 2,784 dpi、SD14 だと 3,238 dpi です。dpi で計算しても、レンズの解像力は SD14 の解像度を上回っていることがわかります。画素ピッチから計算しても、dpi から計算しても、実は同じ事を別の値を使って比べているだけなので、当然、結論は同じになります。
つまり、SD14 の解像度にレンズは追いついているのか?と言う問いに対して、答えは「Yes」です。

ついでに、レンズの解像力に関するチョットしたことを書いておきます。上で「理論上の理想的なレンズであっても、例えば F16 に絞ってしまうと 93 本/mm が限界値とります」と書いていますが、この事は意外と知られていません。私は「明るいレンズはあまり好きではありません。」と公言していますが、解像力という点から考えると、理論的には明るいレンズの方が高い解像力を持つことができます。これは回折によって起きる「ボケ」がレンズの解像力を低下させるためです。解像力限界値は色の周波数を、ほぼ中心値である 550 nm(グリーン)として計算した場合、下の表のようになります。「限界値」の単位は「本/mm」
F 値 限界値 F 値 限界値 F 値 限界値
11,490 1.41,065 2745
2.8532 4373 5.6266
8186 11135 1693
2268 3247 4533

レンズの解像力はどの様に設計して、どの様に高精度に製造しても上の値を超えることはできません。が、実際には 100 本/mm もあれば、実用的には十分な解像度なので、あまり心配しなくても良いし、SD14 の解像度は 63.8 本/mm に過ぎません。さらに、サンプリング定理を適用しますと、32 本/mm の解像度までしか正しく表現できないはずですので、よほどひどいレンズを使わない限り、レンズの解像力を表現できないと言うことはなさそうです。
それにしても、上の計算は FOVEON センサーであるがために可能な計算でして、ベイヤー型のイメージセンサーの場合、ローパスフィルターによる高域周波数の減衰を考慮しますと、多分、解像度は 1/2 になりますので、FOVEON センサーとほぼ同じ解像度を得ようとするのであれば、単純に同一ピッチにして4倍の画素数が必要となるでしょう。
なお、解像度限界値が絞るほど下がるからと言って、普通のレンズでその現象が観察できることはまずありません。つまり、絞り開放が最高の解像力を示して、絞れば絞るほど解像力の低下が見られるようなレンズは滅多にないと言うことです。通常の写真撮影用のレンズではありませんが、ウルトラマイクロニッコールあたりなら、あり得るかも知れません。最近では SIGMA MACRO 70mm F2.8 がその傾向を示しました。理由は簡単で、回折以外の解像力を低下させる各収差は一般的に絞りが小さくなるほど改善されるからです。開放の状態で最高の解像力を示すレンズを製造することは難しく、作ったとしても非常に高価なものになるのが普通です。


2006年11月10日

で、SD14 はお薦めか?

SD10 が発売になった時には、「自信を持って、万人に薦めることができるカメラではない。」と思った。SD9 ユーザーに対してであっても、暗部のノイズや少しだけおとなしくなったカラーバランス、2種類のバッテリーを用意しなくて済むと言った程度の改良で、強く買い換え、あるいは買い足しを薦めたいとは感じなかった。
で、SD14 はお薦めか?
まだ公式なサンプル画像が公開されていない現在、それ以外の部分でしか判断できないが、もし、画質的に SD10 と同等であったとしても、SD ユーザーには強くお薦めしたいカメラである。
SIGMA SA マウントのレンズを既に何本か所有しているのであれば、このカメラのユーザーになることをためらう理由はどこにもない。敢えて、SD14 に買い換えない方が良いと思われるケースを挙げるとすれば2つだけある。一つは「何が何でもスポーツファインダーが好き!」という場合、もう一つは「雄さんアダプターでニッコールレンズを使いたい。」という場合である。「何が何でもスポーツファインダーが好き!」というケースは少ないと思うが、おそらく SD9/SD10 ユーザーの中の何人かは、ニッコールレンズのために、旧モデルを手放さない人がいるだろう。
さて、SD ユーザー以外の人にこのカメラを薦めることは是か非か。もちろん、非 SD ユーザーにもいろんな人がいるので、一概には言えない。まず、現在他社のレンズ資産を持っていない人の場合。私は強くお薦めしたい。ある程度写真に対するスキルを持っている方なら、全く問題はない。強くお薦めする。今まで一眼レフでの撮影経験がなく、初めてデジタル一眼レフを購入したいと思っている方に対しては、チョットだけ躊躇する。が、止めた方が良いとまでは思わない。予算が許すのであれば、使って欲しいと思う。後悔はしないだろう。ただ、カメラ内で生成される JPEG の画質がどの程度のモノになるのかが不明なので、この結論は先送りしたい。
他社のデジタル一眼レフを既に所有し、その画質に不満を覚えていない方には、もちろんお薦めしない。撮影された画質に満足していない方には、是非ともこのカメラを使って欲しい。画質という点では、他社のデジタル一眼レフを凌駕する。
カメラとしての機能、性能を非常に素晴らしいとは思わない。が、明らかに他社のモノに見劣りするとも言えない。ただし、ボディ内手ぶれ防止機能とダストクリーニング機能は持っていないので、どうしてもそれらが必要であるという方にはお薦めできない。無限連写もできないので、私みたいにやたらシャッターを押し続けるクセがある人にも薦めにくいことも確かだ。
逆説的な表現になるけど、シグマ SD の最大の欠点はその画質にある。あまりにも良すぎるために、いい加減に写真を撮ると、そのいい加減さが写真に反映されてしまう。別の言い方をすれば、シグマ SD が持つ描写力をフルに発揮させるためにはブレやボケを出さない撮影技術が必要で、原則として手持ち撮影はしない方が良い。と言いつつ、私自身は「レンズテスト」と「スタジオ風」以外ではあまり三脚を使わない。ただし、何かにカメラを押しつけておいて撮影することは良くあるし、一脚もたまには使う。おそらく、SD14 は SD9/SD10 と比較した場合、少しだけブレにくくなっていると思うけど、より多くの画素数を持っていることを考えると、やはり安直にシャッターを押せるカメラではないと思われる。

2006年11月 1日

なぜ SIGMA SD なのか・・・。の続きです。

仕事で中版のポジフィルムをスキャンした画像に Photoshop を使ってレタッチしていた頃は感じなかったのですが、途中から某社のデジタル一眼レフで撮影された画像が回ってきて、その画像を扱うようになったときに、それらの画像がレタッチに対して耐性が低いことに気が付きました。始めは JPEG のせいだと思って、TIFF で渡してもらうようにしたのですが、それでも色を出そうとしてもなかなか思った色が出ず、狙った所が思った色になった時には他の所がイマイチ。肌の色を調整した時に、他の部分がとんでもない色になってしまうために、肌の部分だけを選択しておいてレタッチするしか方法がなかったこともありました。画像を縮小したら変なギザギザ感が出て画にならず。ノイズを消すと質感が失われ、写真全体がヌメッとした感じになって、何となく違和感のある画像になってしまいます。
ちょうど個人的に SD9 を使い始めた時期と重なったため、SD9 で撮影した画像をレタッチする際には、そういった困った現象が起きることが少なかったので、その底力を頼もしく感じたことを覚えています。
このレタッチに対するタフネスはとても重要で、撮影後の処理を非常に楽にしてくれます。個人的に仲良くして頂いている物撮りカメラマンさんお二人も特にこの事を実感しておられるようで、SD で撮影した画像は、それを渡したデザイナーさんが好きなように触っても破綻しないと言って喜ぶと話してくれました。
なぜそうなのかは良く解りません。私が下で書いている「各ピクセルの情報が独立している」と無関係ではないと思いますが、カラーバランスやトーンカーブをいじっても、あまりおかしな結果になりにくいことは確かです。
現在私はプロではありませんので、厳密な色の再生が要求される写真を撮影、制作しなければならない立場にはありません。それを良いことに、色に関してはかなり無頓着で、ひんしゅくを買うこともあるのですが、必要があればしっかりレタッチすれば何とかなると考えています。それも SD で撮影した画像がそのようなレタッチに対してタフであることを経験上知っているためで、意外と知られていない SD の大きなメリットと感じています。

2006年10月30日

なぜ SIGMA SD なのか・・・。っていろんなところで書いたような気がするのですが、探してみると、意外と見つかりません。このサイトのどこかに書いてあるかも知れませんが、私自身が感じている事を書いておきます。「今更・・・」と言われてしまいますが、お許しください。

SD ユーザーであれば、皆さんご存じのように、FOVEON センサーによって撮影された画像には独特の解像感があります。これは積層型イメージセンサーであることのメリットであるローパスフィルターが不要なことに起因するわけですが、撮影した画像をディスプレイ上で原寸で観察してもモケッとしていないことがとても気持ち良く、常にスッキリした画を得ることができます。

この画像におけるスッキリ感は一般的なデジタルカメラで撮影された画像にシャープネスを掛けたモノでは得られないために「やっぱり FOVEON でなければダメ!」となるわけです。

2年半ほど前まで、私は 6x7 あるいは 6x4.5 で撮影されたポジフィルムを毎月百枚ほど 800〜1000 dpi 程度の解像度でスキャンすることが仕事の一部でした。それら中版のポジフィルムをスキャンした画像とデジタルカメラで撮影された同じ程度の画素数を持つ画像を比較したときに、唯一、不自然さを感じさせない描写を得ることができたのが SIGMA SD9/SD10 で撮影した画像でした。これも私が他のデジタルカメラを欲しいと思わなかった原因の一つです。

「スッキリした画」と「不自然さを感じさせない描写」は共に一つ一つのピクセルの情報が独立していることによる結果です。

多くのデジタルカメラが 1000 万画素を売り物にする時代になって来ましたが、ベイヤー型のイメージセンサーを採用している限り、いくら画素数による情報が増えても、その画素一つ一つの情報が独立していないために起きる質感の低下やシャープネス処理による不自然な解像感が無くなるとは思えません。もちろんベイヤー型のイメージセンサーの考え方や画質そのものを全面的に否定するわけではありませんが、最終的に得られる画像を「自然さ」で比較する限りにおいては、FOVEON が作り出す画像に軍配を上げざるを得ません。

これが、私が将来も SIGMA SD のユーザーであり続けようとする最大の理由です。

ついでに第二の理由を書いておきます。純正のレンズでシステムを組む場合、必要な焦点距離のレンズをすべて揃えた場合に要する費用を計算して、結果を考慮した場合、最も高いコストパフォーマンスが得られるのがシグマのシステムだと言うことです。

2006年10月27日

SD14 については、サプライズがあったと言えばあった様な気もするし、無かったと言えば無かった様な気もする。あるカメラ雑誌では「サプライズだらけ」と書いてあったけど、多くの SD ユーザー達は「どこがサプライズ?」と感じたのではないだろうか?

じっくり考えてみると当然の進化を大きく飛び越した点は特に見あたらない。むしろ進化しなかったことのサプライズが2つばかりある。一つはセンサーサイズ。おそらく原因は製造原価にあると思うけど、x1.7 と言う比較的小さなセンサーのサイズが大きくならなかったことは私にとってはサプライズであった。もう一つは雑記帳でも書いているけど連続撮影可能枚数が増えなかったこと。素人考えでは、単純にメモリさえ積んでやれば達成可能に思われる連続撮影可能枚数の増加が成されなかったことは、やはりサプライズだ。

SD14 が SD10 より進化したカメラであることは確かだ。が、ようやく他メーカーのエントリー機ないしは中級機並みの性能を備えたカメラとなったと言った程度で、私から見れば嬉しい進化ではあるが、非 SD ユーザーから見た場合には、どこがスゴイの?と言われてしまうかも知れない。

ダストリダクションやボディ内手ぶれ補正を備えていないことは、私にとってはマイナスではない。が、画質がウリのカメラであるならば、その画質を低下させる可能性があるセンサーダストや手ぶれを低減させるための機能を持っていてしかるべきと思う。エントリーユーザーが他機種との比較をする際にはマイナスに作用するだろう。

価格設定にしても、エントリーユーザーをターゲットにしたモノではない。やはり SD14 は SD ユーザー向けのマシンであり、シグマを除くすべてのデジタルカメラメーカーが採用しているベイヤー型センサーによって作り出される画像に納得の行かない、ある意味で写真を見る目を持ったハイアマチュア、あるいはプロ向けのカメラなのだろう。いずれにしても、サプライズと言えば言えなくもない、ファインダーや AF、シャッター周り、バッテリー、内蔵ストロボ、ボディサイズ、高感度、低ノイズなど多くの点が改良されて、より良いマシンになったようなので、手にするのがとても待ち遠しい。

2006年10月20日

写真雑誌が発売になり、各誌にざっと目を通してみました。が、下の Dominic のインプレッション以上のものはあまりありませんでした。

カメラ本体が未発売で、フォトキナに出展されたマシンがαとβの間位のものであることと、一番のウリである出力される画像が公式には発表されていない段階では致し方のないことでしょう。

ある意味で「普通」のマシンに進化した SD14 が、SD10 より良いカメラに仕上がっていることは当然のような気もしますが、それ以上にさらに良くなったはずの「画質」がどれほどのものかとても気になります。

私はカメラの機能や性能、デザインに関してはあまり多くを望まない性格なので、SD10 でもそれなりに満足しているのですが、SD14 がより良いマシンになってくれたことは、やはり素直に嬉しいところです。

仕様で発表されている X3F ファイルのサイズが SD10 と比較して、画素数の増加以上に増えていることに気が付きました。おそらく圧縮方法が少し変わったのかも知れません。

SD14 の雑誌広告やスペシャルサイトで使われている女性のアップ、30mm F1.4 で F:11 の絞り値で撮影されている画像を見て、確かにスゴイとは思いますが、シャープネスが掛かりすぎているような印象で、あまり好きではありません。

Amazon.com では 11月25日発売となっていますが、シグマからの正式発表はまだありません。考えて見れば、海外でのクリスマス商戦に間に合わせるためには、このタイミングが良かったのでしょう。

それにしても、あと1ヶ月・・・。長いですねぇ。(^^;

2006年10月8日

以下は、フォビオン掲示板でも少し話題になった dpreview.com の SIGMA SLR Talk Forum に投稿された、私の知人でもあります、ドイツの Dominic Gross の SD14 に関する印象を述べた記事を日本語訳したものです。

http://forums.dpreview.com/forums/read.asp?forum=1027&message=20330317 ←原文です。

何はさておき、以下はどんな種類のプレビューでもなく、かなり不完全な印象と意見であることを明確にしておきます。

総合的に見て、カメラとしては SD9/SD10 より良い感じです。重さは見かけよりありますが、大きさはリークされた画像を見て、小さ過ぎると言った方もおられますが、程良いサイズだと思います。私の本音としては、サイズはかなり良いです。もう少し大きいカメラを望む方はパワーパックを装着すると良いでしょう。非常にソリッドな印象です。

ラバーの感触や手に納めた感じが非常に良く、シャッターとミラー部のメカはスムーズでプロ機としてのフィーリングがあり、非常に好印象です。ミラーショックやシャッター音はかなり小さくなっています。また、新しいファインダーはかなり良くて、明るくて大きいです。D200 のファインダーほど大きくはありませんが、ほぼ同じ位のサイズです。

AF はかなり進歩しました。私自身は写真を撮影すること自体に気を遣っているため、AF の性能はあまり気にしておりませんでした。漠然とした印象では、コントラストが低い場合でも比較的良く働くと思ってはいましたが、それでもキヤノンやニコンの性能には負けている印象でした。低照度の状況下では SD9/SD10 がそのような状況下で引き起こしたような明確な AF の問題を確認することはありませんでした。総合的に見て AF に付いてはいかなるトラブルも起きませんでした。私は動作も正確さも好ましく思いました。

結論として、このカメラは AF が素早く動作するために、反応が良くて、機敏であると言うことができます。

大型の背面液晶は良いし、一眼レフ用としては OK だとは思いますが、もう少し解像度が高くても良かったなと思います。

始めの内は背面液晶に表示されたメニューによって ISO を変更することを好きにはなれませんでした。が、慣れてしまえば、問題ではありません。一つの明確なアドバンテージはホワイトバランス等の変更が、以前より素早く行えることです。(コニカミノルタの α7D に様にボタンを数百回も押して設定方法を理解するようなものではありません。)

他のボタンやダイヤルのレイアウトは良くて、よく考え抜かれています。例えば、変な位置にあったシャッターダイヤルは無くなり、マニュアルモードでは EV ボタンがフロントダイアルを絞りダイヤルとシャッタースピードダイヤルに切り替えます。【EV ボタンというのはありませんので、AV ボタンの間違えだと思います。】

バッテリーの寿命は大変重要な改善であるように思われます。このフォーラムでいつも私たちが読んだバッテリー関連の問題の数々は歴史です。専用バッテリーを採用したのは正しい選択だと思います。

最終的に、他に何もないときに、ポップアップフラッシュはわずかな光を加えることで実に有効な露出補助手段となります。また、オートマチックモードに関する限り、フラッシュの機能は多くの人がトラブルであろうことを考えると、改良の余地があると思われます。

フォトキナのシグマブースでカメラを試した人たちが画質に関して文句を言いましたが、彼らの意見は背面液晶の画面を見ての意見でした。私の本音としては、現時点では背面液晶のプレビューはいろいろな状況下での最終的な画像を評価する為の良い方法とは言えません。

私の意見としては、どれだけ多くのレビューが画質について評価するかが成功の鍵を握っていると思います。私はこのカメラの最終バージョンを待たずして、いかなる結論をも出すべきではないと考えます。が、多くの領域、例えば長時間露光等、改良点は既に明らかに存在します。

シグマは非常に強く彼らの弱点を認知しているように思えます。そして、私たちはカメラが通常の長所を備える様になることを期待できます。このカメラの一番の「問題点」はメーカー希望小売価格にあると考えますので、既にシグマのシステムを所有している人にとってはさほどでなくても、より大きなシェアを獲得するためには(この価格設定は)苦しいと思います。実売価格はより安いものになるとは思いますが、私の見方としては遅かれ早かれ商況が価格を調整するはずなので、カメラが実際に発売された時点では、その「問題点」は存在しなくなっているかも知れません。

実際にカメラに触れたことのない人やカメラが出力する画像を見たこともない人がそのカメラを褒めたりけなしたりすることは実に奇妙なことです。私を悪者にしないでください。ディスカッションはOKですが、私たちがここで見聞したしたことはどちらかと言えば時として極端なことかも知れませんので、私の評価は、カメラが実際にお店に出回ったときに正しかったかそうでないかが判明するような、時期尚早な判断の束である可能性があります。


2006年10月 5日

シグマさんのサイトでいつでも見られる画像ですが、じっくり見てみたい方のためにキャプチャーしておきました。



この画像からわかることは・・・ほとんどありません。(^^;
げ・・・。よく見たら、レンズ取り付け指標の赤丸の位置にネジがありますね。マウントを外すためには赤丸を削り取らなければなりません。ライカのM型と一緒です。う〜〜〜n。困った。SD14 のマウントを外して見ると言うのはご勘弁願います。ごめんなさい。

2006年10月 4日

こちらに書かずに、つい雑記帳の方にイロイロ書いてしまい、後になって私が感じていたことや、SD14 を入手した際に行おうとしているテストなどを忘れてしまうことがないよう、こちらにも、記録しておくことにしました。この記事は雑記帳とモロ重複しますが、お許しください。

SD14 の仕様はわかったのだけど、実際の使い心地は触って見るまでわかりません。

でも、ウェブ上のインプレッション記事で、AF の速度やシャッターの反応などが良い評価をされていました。SD9/SD10 の AF やミラーショックは決して褒められるレベルではなかったのですが、SD14 ではかなり良くなっているようです。

特にシャッターに関しては最高級機レベルとの評価もあり、ワクワクしてしまいます。

また、CPU を 3 個搭載していると言うのも、チョット驚きで、専用チップを作るよりは合理的かなと感じました。

動画で見た専用リチウム充電池が、かなり大きいのも少し驚きました。あの大きさでも 500 枚しか撮れないというのは、かなりの電池喰いだと思われます。バッテリーパックは単3型の電池が使えるようになっているかも知れないと言う憶測は「ハズレ」たようです。

外部シンクロターミナルが PC シンクロターミナルとなっているのは、パソコンを接続するわけではなく、Plug Connector の意味だそうです。なんか、紛らわしいです。

専用リチウムイオン充電池については完全に専用と言うわけではないらしいです。しかし、キヤノンやニコンが採用しているモノではなく、今はカメラメーカーではなくなってしまった某メーカーの高級デジタル一眼レフカメラが採用していたのと同じモノだと言うことです。

画質に関しては「非常に良いです」とシグマさんは言っています。しかし、普通に普通の写真を撮っている限り、現在の SD10 でも十分に画質は良いです。画素数も出力する写真が一般的な目的で使用される場合には十分です。SD 14 はそれ以上に良くなっているはずですので、あまり心配はしていません。でも、SD10 と SPP2.1 が作る画像は完璧ではありません。

SD14 を入手した暁には、SD10 をあまり普通でない状況で使用した際に発生して来る気になる部分がどの程度改良されているかについて検証したいと思っています。

1つはノイズです。SD10 で RGB の原色を ISO400、適正露出から EV -2 で撮影すると、G と B には顕著なノイズが乗って来ます。同じ条件で SD14 だとどのようになるのか調べてみます。

2つ目は非常に彩度の高い被写体の色再現性です。特に直射日光が当たっている高彩度な部分が露出過度になるような状況での色再現性に注目したいと思います。

3つ目は微小光点の周囲に発生する FOVEON 独特のパープルフリンジです。レンズの性能によって発生するハロとは明らかに異なった、ハイコントラストな部分の境界がピクセルを横切るときに発生すると思われるこの現象をどこまで緩和できているのかを調べてみます。

Nikkor ユーザーのために、マウント部を SD10 あるいは SA-7 に付いているものと(自己責任で)交換することが可能かどうかも調べなければなりません。

下にも書いておきましたが、 AF ポイントの精度が中央とその他ではどのくらい異なるかも、調べます。

一番気になるのはバッファフルからの復帰に要する時間です。現時点ではファームウェアが最終バージョンではないと言うことで、何秒という具体的な数値は教えてもらえません。ちなみに、SD10 では Hi モードで 6 枚連写した後で次の1枚のシャッターを押せるまで待たされる時間は約6〜7秒。その後はやはり6〜7秒に1枚ずつ撮れます。6枚を連続撮影して、全て CF に書き込むまでに要する時間は約40秒。SD14 ではこの全ての時間が短くなっていて欲しいものです。

SD ユーザーの過半数があまり気にしていない JPEG での記録も、少しは気になります。バック液晶にインフォメーションを表示している画面を見る限り、JPEG のコントラスト、シャープネス、彩度はユーザーが何通りかの設定ができるようになっているようです。±3くらいだと思われますが、JPEG 搭載機としては最低限必要な機能でしょう。

いわゆる「シーン選択機能」を持っていないカメラですので、やはりシグマさんが SD14 をエントリーユーザー向けではないカメラと位置づけていることがわかります。画質がウリのカメラなので、価格的にも、ある程度の写真に対する経験とこだわりを持ったユーザーを対象としているのは明らかです。

2006年 9月30日

デジカメ Watch にフォトキナ会場での SD14 と DP1 のインプレッションが掲載されました。

http://dc.watch.impress.co.jp/cda/other/2006/09/30/4745.html

高評価です。

2006年 9月28日

まだ実機に触れることができないので、予想の範囲を出ないことが多いのだけど、SD14 のユーザーになることで、何が変わるのかを考えてみた。

外部ストロボを使用する際に、シンクロターミナルアダプターを使う必要がなくなった。外部ストロボユーザーにとって、シンクロターミナルアダプターは必須のアイテムで、私も純正 ST-21 の他に、UN のホットシューアダプターをライティングスタンドケースの中に1個忍ばせてある。このメリットは意外と大きい。つまらないことかも知れないが、外部ストロボを使用する際に点検しなければいけない機材が一つ減るのはありがたい。

センサーのクリーニングをする際に、ドライバーが不要になった。ピンセットはあった方が良いかも知れないが、センサークリーニングをするたびに、小型ドライバーを用意して、小さなネジを飛ばさないように気を付ける必要がなくなった。このネジの予備を2個持っているが、SD14 ではその心配がない。

ISO、ホワイトバランス、画素数、保存形式の設定をボタン一つで確認できるようになった。設定を行う場合にもダイヤルを回す必要がなく、ボタンの2押しで設定できる。ISO とホワイトバランスに関しては設定の確認や変更を行うことが多いので、ありがたい。

ノーファインダーで撮影する際に必ずしも被写体を画面中央に置かなくても、AF が働いてくれるようになった。中央を除く4つのセンサーはクロスセンサーではないので、精度に一抹の不安はあるが、AF ポイントが増えたことはありがたい。

まだ最終的な調整が終了していないので、正式なコメントは出せませんと言われたけど、画像データ保存時の書き込み速度は速くなっているらしい。高速な CF に対応してくれているかどうかは現時点では不明だけど、FAT32 対応と併せて、バッファフルからの復帰時間は多少短くなるらしい。

ミラーショックが少なくなったようで、手ぶれ防止のために連写するときに、さらにブレにくくなった、とてもありがたい。

専用リチウムイオン充電池になることで、バッテリー関連に頭を悩ます必要がなくなったことは、とても良いことだ。バッテリーパックが、専用リチウム充電池を2個入れるだけにしては、異常に大きい。もしかすると単3電池8本でも使えるようになっているのではないかと疑っている。もちろん、全くの想像なので、信じないで欲しい。

出力は高くないが、ストロボが内蔵された。ほとんど使う機会はないと思うけど、イザと言うときには便利だ。

セルフタイマー使用時には、シャッターボタンを押したとたんにミラーアップされるようになったと言う記述をどこかで読んだような気がする。もしそうだとすれば、レリーズが無くても、静止物であればミラーアップで撮影できる。ただ、これは読んだような気がすると言うレベルの情報なので、間違っている可能性がある。

私は持っていないが、30mm F1.4 EX DC HSM を使った時に、点光源のボケが上下、左右でいわゆるカマボコ型になった。これは上下左右のボケが四角いダストプロテクトフィルターの縁で遮られた為に起きた現象だ。SD14 のダストプロテクトフィルターが円形になったのは、おそらく、この現象を回避する為だと思われる。

AF 補助光により、暗いところでのピント合わせが楽になった。もしかすると、内蔵ストロボを使わないときには使えないかも知れない。

ケーブルレリーズが半押しに対応した。実際に三脚に載せて撮影する際には、半押しが有効であっても、あまり役に立たないケースも考えられるが、できなかったことができるようになったのは単純にうれしい。

暗い場所での撮影時に、いちいちファインダーを覗かなくても、シャッタースピードや絞り値などが上部液晶画面を照明することで確認できるようになった。おそらく、上部液晶画面の後に EL が組み込まれたのだと思う。

ここから下は、実際に発売されないとわからないことで、そうだったら良いなと言う願望になる。逆にもし、そうなっていなかったら、次のマシン(SD15?)で実現して欲しい。

シャッターボタンが軽くなった。【なら良いな】

ボディの強度が上がって、三脚座を着けずに APO 80-400mm F4.5-5.6 EX DG OS を装着しても、びくともしなくなった。【なら良いな】

撮影後、液晶画面で画像を確認する際に、200% 以上に拡大しても、アンチエイリアスが掛からずに画像が拡大されるようになった。【なら良いな】

SPP3.0 でカメラコントロールができるようになった。【なら良いな】

外部 HDD を USB2.0 で接続することにより、カメラから直接 HDD に X3F ファイルを保存できるようになった。【なら良いな】

AF 補助光部が色温度センサーになっていて、入射光式のカスタムホワイトバランス取得が可能になった。【なら良いな】

きりがないので、本日はこれまで。(^^;

2006年 9月27日 午後 8 時

SIGMA SD14 と同じイメージセンサーを使ったコンパクトデジタルカメラ DP1 や一緒に発表になったレンズ達を無視するわけには行かないので、少し書いておく。

個人的には、画角が変更できないカメラ、外部ストロボが使えないカメラ、ファインダーを持たないカメラは好きになれない。SIGMA DP1 はその全てに一致する。だから私自身は SIGMA DP1 を欲しいとは思っていない。嫌いかと聞かれれば、嫌いではないと答えるけど、欲しいか聞かれたら、欲しくはないと答える。ただ、ヨメさんが「絶対に買う!」と言っているので、このカメラも我が家に来ることになりそうだ。価格的には 8 万円くらいするのではないかと思うけど、希望としてはそれ以下で出して欲しい。

18-200mm F3.5-6.3 DC OS はビミョー。大好きな OS とは言え、現在の 18-200mm F3.5-6.3 DC の描写力を明らかに上回るものでなければ、欲しいとは思わない。確かにとんでもなく便利なレンズである。が、私のような描写力オタクには、広角端と望遠端での写りに不満が残る。もちろん、子供の写真などがメインで、葉書サイズまでのプリントが綺麗に出力できるのであればOKという方には、メチャクチャお薦めのレンズであり、最終使用目的がウェブサイト用の画像という方にも、強力にお薦め。私ほど描写力にこだわる人はあまり多くないので、さぞかし、売れるレンズになるだろう。18-50mm F2.8 EX DC MACRO は、おそらく 17-70mm を凌駕するレンズになっているだろうから、非常に興味がある。現在の 18-50mm F2.8 EX DC で少し不満を感じた逆光性能にメスを入れて来たことは間違いなく、17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO 並の接写能力を持ち、F2.8 通しの明るさを持つレンズ・・・魅力である。

2006年 9月27日

さて、[maroの雑記帳]にも少しだけ書いたけど、現時点での SD14 に対する私の感想を書いておきたい。

一言で言えば、「期待したほどではなかったけど、ブーブー文句を言うほどひどくはない」と言った感じ、確かにトータルで見れば「期待はずれ」とは言いにくい。(^^;

が、数少ない本当の期待はずれの一つは、Hi での連続撮影可能枚数が増えなかったこと。イロイロ事情はあるのだろうけど、かなり残念。ただし、バッファフルからの復帰が 5 秒以内(オイオイ!)なら許す。もう一つの期待はずれは、センサーサイズが x1.7 のままであったこと。x1.5 になるのは当然のような気がしていたので、かなり残念。ただ、ノイズが増えていないのであれば、許す。

実は、期待はずれはここまで。

一番嬉しいのはファインダー内の AF ポイントが光るようになったこと。撮影時に非常に静かな「ピッ」と言う音に耳を傾けたり、ファインダーの左下の合焦サインを見ている余裕がない場合でも、AF ポイントが光ってくれるのであれば、イヤでも見逃さない。

AF 補助光も付いたので、暗いところでのピント合わせが楽になる。自動点灯かな?

一番気になるのはミラーショックがどの程度低減されているか。他社のカメラ並みになっていることを期待する。dpreview.com の書き込みではシャッター音は静かと書いてあるので、ミラーショックも低減されているようだ。

外部シンクロターミナルがなぜか PCシンクロターミナルという名称になっている。なぜ PC シンクロターミナル?

ファインダーがスポーツファインダーではなくなった。大きく、明るく見やすくなったようだ。

マニュアル露出でシャッター速度を設定する方法が未だにわからない。まぁ、たいしたことではないので、あまり気にしない。

全体の大きさが小さくなったことは大歓迎。必要以上に小さくないのも好感が持てる。

JPEG で画像が保存できる。私自身はあまり使わないと思うけど、これで文句を言われることはなくなった。

一番肝心な画質については、あまり心配していない。が、原色が飽和しやすい点や暗部に乗ってくるノイズ、微小光点の周りに出るマゼンタの縁取りなどは改善されていることを期待する。最終的な出力画像はファームウェアの仕様が確定していないため、現時点ではお見せできないとのこと。少し残念。

そんなこんなで、シグマさんにイロイロ尋ねてみたけど、現時点では細かい部分の仕様が変更になる可能性があるため、正式なコメントとしてはまだ出せませんとのこと。実機に触れてみるまではまだまだわからないことがいっぱい。

2006年 9月26日 午後 9 時 40 分

フォトキナが始まって、既に4時間40分が経過した。シグマさんのウェブサイトは午後3時頃に更新されて、フォトキナ開始より2時間ほど早く、SD14 の詳細を知ることができた。見ればわかる通り、スペック的には大騒ぎするほどのカメラではない。連写 3 枚/秒は速いほうではないし、AF ポイントも 5 点しかない。Hi モードで撮影すると、たった 6 枚でバッファはフルになる。視野率 98% で倍率 0.9 倍のペンタプリズムファインダーは至極当たり前。センサーサイズは x1.7 で小さいし、特に ISO 感度が高いわけではない。専用リチウムイオン充電池も当たり前だし、ボディのサイズもごく普通、特に小さいわけではない。ボディのみ、電池抜きの重量が 700g は軽い方ではない。RAW+JPEG での撮影はできないし、Super Hi と言う怪しげな拡大保存も可能な JPEG か、RAW かと問われたら、もちろん RAW での撮影しかしないと思う。3年という歳月が、これだけのスペックを持ったカメラを「エントリー機レベル」に引き下げてしまった。スペック的には、何の面白味も、何の特徴もないマシンである。
しかし、それでも、このカメラを最大限の賛辞を持って迎える変なユーザーが少しだけいる。全世界のデジタル一眼レフユーザーのおそらく 0.5 % にも満たないと思われる、シグマ SD ユーザー達である。
SIGMA SD9/SD10 の長所は FOVEON センサーのみと言われて、「そうだけど、他の全てのカメラの短所はセンサー」と言い返すこと位しかできなかったシグマ SD ユーザー達の内、半分位の人たちはこのカメラを見て、喜んだのではないだろうか?
私は、ビミョーである。嬉しいかと言われれば、もちろん嬉しい。欲しいかと言われれば、もちろん欲しい。でも、(もう予約してしまっているけど)その結論は、このカメラの唯一のプライオリティーである画像を見るまで保留したい。
ウチのヨメさんは DP1 を「はなのカメラ」と勝手に名付けて、夢中である。「絶対に買う!」と宣言した。「どーして?」と尋ねたら、「だってシグマだもの」と言い放つ。私以上に熱烈なシグマフアンである。

2006年 9月26日 午前 0 時 15 分

堂月コノハさんが、とんでもないページを見つけてくれました。
せっかく、このサイトの SIGMA SD9/SD10 と言う表記を SIGMA SD に換えたばかりなのに、SIGMA DP も加えなければならなくなりそう。

SIGMA DP1  リコー GR DIGITAL を喰ってしまいそう。

35mmフィルムカメラ28mm相当の焦点距離16.6mmのF4レンズはできる限り良い画質をフルカラーセンサーと結合させるために開発されました。
DP1は際立ったセンサーテクノロジーを被写体のカラー情報の全てを獲得することに使います。
シグマの強力な唯一「本当の」画像処理プロセッサーは、フィルムの際立った画質と同等のイメージを産むためにDP1に組み込まれました。
DP1が100%のプレビューを許す2.5"のLCDで来て構図、焦点、及びライティングを素早く制御します。このコンパクトカメラは最も良い品質を提供する未加工の(X3F)フォーマットと同様、JPGファイルの素早い書き込みを実現しました。

この調子だと、ナイショの物が次々と発見されてしまいそう。

2006年 9月25日
例によって、ドイツシグマのウェブサイトがいち早く仕様を掲載してくれました。フォビオン掲示板にも書きましたが、おおざっぱな仕様をアップしておきます。 明日には正式なものがわかると思いますが、数時間、速いニュースがあったと言うことでお許しを・・・。

JPEG出力。
視野率98%の大型ペンタプリズムを組み込んだファインダー
明るさ11(GN?)のストロボ内蔵。
5点式オートフォーカス。
2.5インチ 15万ピクセル CLD
センサーサイズ 20.7×13.8mm
有効画素数 2,652 X 1,768 X 3
メディア CF FAT32
出力 RAW Daten 12-bit, JPEG (Super High, High, Medium, Low)
連写速度 3/秒
最大連写可能枚数 High 6、MED 12、Low 24
インターフェイス USB, USB2.0, Video Out, NTSC/PAL
ホワイトバランス オート,晴れ, 日陰, 蛍光灯, 白熱灯,フラッシュ, ユーザー設定(カスタム)、「曇り」が抜けています。
オートフォーカス TTLオートフォーカス(連続、単独) EV 0-18
測光方式 8セグメント評価測光、中央重点平均測光、中央重点測光 EV 1-20
ISO感度 100 / 200 / 400 / 800 / 1600
露光調整モード P,S,A,M,S-TTL フラッシュ
シャッター速度 1/4000 - 30秒
ファインダー倍率 0.9 (50mm F1.4)、視野率 99%,98%
内蔵ストロボ GN11 17mm の画角をサポート
シンクロ速度 1/180 シンクロターミナル付き
リチウムイオン充電池 BP-21、充電器 BC-21、AC アダプター(オプション)
サイズ 144mm × H: 107.3mm × D: 80.5mm
重量 700g (バッテリーを含まず)

2006年 9月21日
海外のサイトで SD14 のスペックが掲載されている。dpreview.com でも様々な情報が乱れ飛んでいる。センサーサイズはやはり x1.7 で間違いなさそうだ。正確な画素数に関しては2種類の情報があって、2652 x 1768 x 3 と言うのと 2640 x 1760 x 3 と言う情報がある。センサー上のピクセル数が 2652 x 1768 x 3 でファイル上の画素数が 2640 x 1760 x 3 であろうと言う意見があって、おそらく、これが正しいのではないかと思う。1秒あたりの連写枚数は 3 となっている。残念ながらバッファフルになるまでの枚数に関する表示はない。露出測定方式が中央重点のみしか書かれていないのが、チョット気になる。外部シンクロ接続もホットシューのみで、これも正確かどうかは不明。先月の時点でリークされた SD14 の画像は7月に撮影されているので、必ずしも実際に販売されるモデルである保証はない。お金と暇があれば、ドイツに飛んで行きたい心境である。もっとも、フォトキナで実機が展示、あるいは触れる状態で開示されるかどうかも、定かではない。もし、スペックの公表だけだったら、かなりがっかりさせられることになるだろう。いずれにしても、9月26日から発売される可能性はない。せめて発売予定日と価格が公表されればと思うが、期待はずれに終わるかも知れない。ただ、現時点での「チョットだけよ広告(ティザ広告と言うそうだ)」からはスペックの公表と画像、FOVEON センサーの詳細が示される可能性はありそうだ。

2006年 9月11日
あと半月で SIGMA SD14 の詳細がわかる。今更だけど、よく考えてみたら、いろいろな意味でスペックに現れない部分が結構重要であることに気が付いた。(^^;
例えばノイズ。イメージセンサーの種類や画素ピッチからノイズが少なそうだとか多そうだとかの判断するけど、実際には撮影して現像してみるまで、わからない。たとえ、ISO 感度 3200 が使えるようになったとしても、現像後の画像がノイズだらけでは、使いたくない。望むらくは、ISO 800 が実用的なレベルになっていて欲しい。
ミラーが跳ね上がるときのショックは小さくなっているだろうか?フォーカシングスクリーンは見やすいだろうか?シャッターは軽くなっているだろうか?ほどほどの重量があり、しっかりグリップできて、シャッターが軽く、ミラーの跳ね上がりによるショックが非常に少なければ、手ブレは少なくなる。ときどきヨドバシなどで展示されている他社のカメラを触ってみるけど、実際、うらやましいと感じることが多い。でも、そのあたりの感触はファインダーを覗いて、シャッターを押してみないとわからない。おそらく、良くはなっていると思うけど、どの程度まで良くなっているだろうか?
2チャンネルで「シグマ SD の長所はセンサーだけ」と書かれていたのを見て、つい熱くなり、「その通り。逆に言えば他のカメラの欠点はセンサー」と書いてしまった。チョット反省。本音を言えば、他社のデジタル一眼でも、よほどの贅沢を言わなければ、実用上は十分な表現力を持っている。使い勝手も良い。SD14 に「すごく良いカメラ」を期待はしないけど、他社の中級機と比べて見劣りのしないレベルは達成して欲しい。別の言い方をすれば、他の人に自信を持って薦めることができるカメラになって欲しいものである。
海外も含めて、あっちこっちの非公式情報源から得た情報によれば、SD14 のセンサーサイズはどうやら x1.7 らしい。特別困るわけではないけど、チョットだけ悲しい。センサーピッチ 9 ミクロンは維持して欲しかったなぁ。センサーが大きくなることで、周辺部での描写を心配したけど、どうやらその心配は不要だったようだ。

2006年 9月 2日
チョット気が早いけど、わかっている点、わかっていない点の予想、希望的予測も含めて、SD14 の仕様書を作ってみました。
dpreview.com の SIGMA SLR Talk Forum や 2チャンネルやらでイロイロな情報が乱れ飛んでいますが、確度が高いと思われるものを拾いました。ただ、いずれにしても公式発表ではありませんので、全ての情報が間違っている可能性があります。間違っていても、責任は取れませんことをご了承願います。

ご注意:下記の「仕様書」には明確な根拠はありません。公式発表でもありません。あくまでも「予測」レベルですので、「お遊び」とお考えください。繰り返します。下の数字が正しいと言う保証は全くありません。1ヶ月以内には正しい情報が得られると思いますが、その際に「間違っていた!」と私が非難されるのは構いませんが、賠償責任などは取れません。笑ってお許しください。(^^;

この記事を書いた後で判明した正確な情報をこの色で書いておきます。
SD14の主な仕様 
  
記録媒体【多分】CFカード(Type I/II)、マイクロドライブ対応
撮像素子サイズ【不明、おそらくこれくらい】23.7×15.7mm 20.7×13.8mm
レンズマウント【確実】シグマSAバヨネットマウント
実撮影画角【不明、おそらくこれくらい】レンズ表記の約1.5倍の焦点距離に相当(35mmカメラ換算) x 1.7
使用レンズ【確実】シグマSAマウントレンズ群
撮像素子【確実】FOVEON X3(R)(CMOS)
有効画素数【不明、おそらく最大でこれくらい】約1,450万個(2,700×1,800×3層) 2652x1768x3
アスペクト比【多分】3 : 2
記録方式【多分】ロスレス圧縮RAW(12-bit))、JPEG (Super High、High、Medium、Low
記録画素数(ファイルサイズ)【不明、おそらく最大でこれくらい】HI:2,700 x 1,800画素 x 3層(約10MB)2640x1760(約13.3MB) MED:2,025 x 1,350画素 x 3層(約5.5MB)1776x1184(約6.6MB) LOW:1,350 x 900画素 x 3層(約2.5MB)1296x864(約3.3MB)
連続撮影速度【不明、希望的予測】HI:2.5コマ/秒 3コマ/秒  MED:3.0コマ/秒 LOW:4.0コマ/秒
連続撮影時の最大撮影可能枚数【不明、希望的予測】HI:8コマ 6コマ MED:16コマ 12コマ LOW:40コマ 24コマ
インターフェース【多分】 IEEE1394、USB(1.1/2.0)、USB2.0 ビデオ出力 (NTSC/PAL切り替え可)
ホワイトバランス【多分】 8種(オート、晴れ、日陰、くもり、白熱電球、蛍光灯、フラッシュ、カスタム)
ファインダー【多分】 ペンタプリズム式一眼レフファインダー
ファインダー視野率【多分】 縦98%、横98%
ファインダー倍率【不明、希望的予測】0.9倍(50mmF1.4・∞)
アイポイント【多分】18mm
視度補正範囲【多分】-3dpt 〜+1dpt
オートフォーカス【多分】5点式、TTL位相差検出方式
AF 検出範囲【多分】EV1 〜 18 (ISO100) EV0〜18
フォーカスモード【多分】 AF-S(シングル)、AF-C(連続、動体予測機能付)
測光方式【多分】 8分割式評価測光、中央部分測光、中央部重点平均測光に切り替え可
測光範囲【多分】 EV1〜20 (50mm F1.4:ISO100)
露出モード【確実】(P)プログラムAE(プログラムシフト可能)、(S)シャッター速度優先AE、(A)絞り優先AE、(M)マニュアル露出
ISO 感度【不明、希望的予測】 ISO 100, 200, 400, 800, 1600, 3200相当 1600 まで
露出補正【多分】 ±3EV (1/3ステップ)
AE ロック【多分】 押しボタン式 (押している間のみロック)
オートブラケット【多分】 適正、アンダー、オーバーの3枚連続補正、補正は1/3EVステップで最大±3EVまで補正可能
シャッター【多分】 全速度電子制御式縦走行方式フォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード【多分】 1/6,000秒〜60秒(ISO 100、200、400)、1/6,000秒〜8秒(ISO 800、1600、3200)、Bulb(ISO 100、200、400 60秒まで)1/4000〜30秒
外部フラッシュシンクロ【確実】ホットシュー(X接点、1/180秒以下で同調、専用フラッシュ連動接点付)およびシンクロターミナル
液晶モニタ【多分】 2.2型、低温ポリシリコンTFTカラー液晶モニタ、約16万画素、視野率100%、白色LEDバックライト付 2.5型
画像再生【多分】 1コマ再生、9コマサムネイル表示、拡大再生、スライドショー
液晶モニタ表示言語【多分】 日本語 / 英語 / フランス語 / ドイツ語 / その他
電源【多分】 専用リチウムイオン充電池、専用AC アダプター使用によりAC駆動可能
大きさ【多分】139mm(幅)× 108mm(高さ) × 77mm(奥行) 144mm(幅)× 107.3mm(高さ) × 80.5mm(奥行)
重量【不明、希望的予測】650g(電池除く)700g(電池除く)


ご注意:上記の「仕様書」には明確な根拠はありません。公式発表でもありません。あくまでも「予測」レベルですので、「お遊び」とお考えください。繰り返します。上の数字が正しいと言う保証は全くありません。1ヶ月以内には正しい情報が得られると思いますが、その際に「間違っていた!」と私が非難されるのは構いませんが、賠償責任などは取れません。笑ってお許しください。(^^;

2006年 8月 30日
フォトキナの開催まであと1ヶ月を切った 2006年8月29日に 今年のフォトキナにおいて SIGMA SD14 に関する詳細を発表することが発表になった。(^^;
シグマさんのウェブサイトから、「チョットだけよ広告」のフラッシュムービーだけのページへジャンプすることができる。http://www.sigma-sd14.com わざわざ、このカメラのためにドメインを取ったと言うことは、かなりの力の入れようが伺える。
フラッシュムービーがカメラの機能や性能の詳細には触れずに、搭載されているセンサーの革新性を強調する作りになっている。ある意味で、非常に訴求力のあるものに仕上がっていて、非 SD ユーザーに対する問題提起をしている点は高く評価できる。
残念ながら、これ以上に詳細な情報はフォトキナまで待たされるような気がする。が、外国のサイトにSD14を前後から撮影した画像がリークされていたので、少しは予想ができる。

リンクをたどって、比較的大きめの画像を拾うことができたので、アップしておく。









さて、画像をじっくり見て行こう・・・。


2006年 8月 30日
正面からの画像でわかる点は・・・。
1.モデル名は SD14。
2.マウントの電子接点が9個から7個に減った。元々、正面向かって左側に付いていた接点2個はレンズの接点との接触はなく、おそらくボディの内部的な回路をテストするための接点だったのではないかと思われるので、無くなっても不思議はない。ただ、SA マウントでは、レンズの撮影距離情報をボディに伝える仕組みが無いようなので、このあたりは改良の余地がありそう。ただし、そうなると SA マウントのレンズにも、撮影距離情報を伝えるための接点が必要になるので、えらく大変なことになる。
3.多分、フラッシュ撮影時のAF補助光が付いた。正面左上にある透明なプラスチックの○は、おそらく AF 補助光用のランプだと思われる。当然、中に入っているのは高輝度白色LEDだと思われる。
4.シャッターダイヤルが無くなった。従来のシャッターダイヤルは露出モード選択専用のダイヤルになったようだ。シャッター速度の変更は、どうやるのか?
5.円形ダストプロテクター。30mm F1.4 の周辺部の光点ボケの形が変わるかも知れない。止めネジがなくなったようだ。多分、パチンと押し込むのだろう。ダストプロテクター外し治具が付属してくるかも知れない。
6.多分、リモートコントロール受光窓。赤いプラスチックで覆われているので、もしかしたらセルフタイマー使用時には点滅するLEDが仕込まれているかも知れない。
7.シャッターボタンの右側にある小さなボタン。このボタンは何のボタンなんだかよくわからない。が、おそらくマニュアル露出時に、シャッターボタンの周りにあるダイヤルを絞り値ダイヤルからシャッタースピードダイヤルに、シャッタースピードダイヤルから絞り値ダイヤルに変更するためのトグルスイッチではないかと思う。
8.ボディのサイズが小さくなった。横幅、ほぼ 14cm、高さほぼ 10.5cm。明らかにSIGMA SD よりは小さい。超小型と言えるほど小さくはないが、十分に小さいサイズであると思われる。当然、ボディの剛性も上がるし、ボディ底面にあったバッテリーボックスも(多分)無くなったようなので、三脚に据えたときには、現在のものよりはブレにくくなっていると思われる。
9.ストロボ内蔵。この正面からの画像ではチョットわかりにくいが、ペンタプリズムカバーの両側に突起がある。ストロボを引き上げるための引っかかりである。
10.マウントの外爪が無くなった。「雄さんのNikonレンズマウントアダプター」を所有している方は、要注意である。SD14 では使えなくなってしまった。
11.よ〜〜く見ると、AF センサー部の開口部がかなり大きい。5点 AF のようだ。

後姿からわかるのは・・・。
1.ボタンの配置が変わった。ISO、画像サイズ、画像クオリティ、ホワイトバランスの各調整機能を背面液晶画面に表示させて変更するための機能呼び出しボタンが「ISO/WB」と表示されているボタンであろう。このボタンを押すと画面のような表示になり、上向きボタンで ISO感度、左向きボタンで画像サイズ、右向きボタンで画像クオリティ、下向きボタンでホワイトバランスの設定メニューが表示され、さらに上下キー、あるいは左右キーで選択後、センターのOKキーで決定するようだ。画像クオリティにRAWがあると言うことは、JPEGもあると考えるのが普通である。どうやら、JPEG不搭載はガセだったようだ。
2.液晶画面が大きくなっている。2.5インチまではないかも知れないが、今のものよりは一回り大きい。
3.右上端のボタンがわからない。ドルビーノイズリダクションのようなマークが書いてあるが、このボタンに割り当てられている機能が想像できない。何だろう?考えられるのは AF作動ボタンかAFロックボタン???上部液晶イルミネーションボタンかな?あるいは十字キーを AF ポイント選択ボタンモードにするためのボタン???あ、わかった! CF のドアオープンボタンだ(多分)。マークがキヤノンの1Ds MarkII についている AF ポイント選択ボタンのマークと似ている。やはり、AF ポイント選択ボタンか?

右側面の画像からわかるのは・・・。
1.シンクロターミナル内蔵。
2.ストロボ強制発光ボタンかワイヤレスコントロールボタン?
3.絞り込みボタン。(多分)
4.電子レリーズソケット。

内蔵ストロボ、ポップアップ画像からわかるのは・・・。
1.非常に高い位置にストロボがセットされること。内蔵ストロボは単に「起こす」だけではなく、もうワンアクションあって、高い位置にセットされるようだ。スライドアップかティルトアップかは不明。あるいは引き起こされる角度が直角に近いのか・・・。

底面と向かって左の側面を見てみたい。



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